セルティックス

「カンファレンス連覇を楽に達成できるチームではない」

昨シーズンにファイナル進出を果たしたセルティックスは、コアメンバーが揃って残留している中で即戦力のマルコム・ブログトンを獲得した。ダリーロ・ガリナリがユーロバスケットで大ケガを負い、長期離脱という誤算はあるにせよ、ジェイソン・テイタムとジェイレン・ブラウンの2大エースを軸とし、戦力がより充実したため、今シーズンもファイナル進出の最有力候補に挙げる声は多い。

だが、共同オーナーのウィック・グラウスベックはそういった見方に懐疑的て、今シーズンも厳しい戦いが待っていると考えている。地元紙『ボストン・グローブ』の取材に対し、グラウスベックは「チームの今の状況は好きだし、興奮している。ただ、一方で私たちは過大評価されていると思う」と語る。

「昨シーズンのパフォーマンスについて世間、そして私自身も少し過大評価していた。私は優勝まであと2勝に迫ったと言ったが、同時にプレーオフ初戦のネッツ戦はタフなシリーズだった。その後の2つのシリーズ(対バックス、対ヒート)はそれぞれ第7戦までもつれ、そしてファイナルでウォリアーズに負けた。だから、東カンファレンスの連覇を楽に達成できるチームではない。ただ、私たちは質の高いチームだと思う」

このように、2年連続のファイナル進出、その先にあるNBA制覇に向けてグラウスベックは周囲の楽観論に釘を刺した。ただ、頂点をつかむためのサポートは惜しみなく行っており、新シーズンのセルティックスは久しぶりにサラリーキャップ超過によるラグジャリータックスを支払う。「我々は今年、約2億ドルをロスターに費やすと思う。そして私たちは、さらに戦力を強化する体制に入っている。そのために30歳以下の選手、将来のドラフト指名権を差し出してのトレードがないことを望んでいる。ただ、金銭面については考慮していない。それはこのロスターが示している」

今後のさらなる補強にも含みを持たせており、セルティックスがどんな布陣でプレーオフを迎えることになるのか。シーズン中もその動向は大きな注目を集めていくだろう。