ジョーダン・クラークソン

ミッチェルとゴベアの不仲を否定「ロッカールームってそういうもの」

今オフのジャズは大いに揺れた。8シーズンに渡ってチームを率いたクイン・スナイダーの辞任が事の発端だったが、この時にすべては決まっていたのかもしれない。ロイス・オニールにルディ・ゴベアと堅守を支えた主力を放出した時点では、エースのドノバン・ミッチェルだけは残してチームを再編するのかと思われたが、結局はミッチェルも放出。完全に再建へと舵を切った。

だが、プレーオフ進出の常連で、優勝候補の一角だったチームがいきなりロッタリーに回ることになれば、チームに残った選手たちは裏切られた気分になるのではないだろうか?

ジャズで4年目のシーズンを迎えようとしているジョーダン・クラークソンは『Jalen & Jacoby』に出演し、このことを聞かれると「ショックを受けたり慌てたりはしない」と落ち着いた口調で言う。「次のステップがどんなものであれ、それを受け入れるつもりでいる。何が起ころうとも、次のレベルへ行くだけさ」

「2人とはしょっちゅう連絡を取り合ってきた。ドノバンとは1日おきに、ルディとも1日おきに話すような感じだ。僕らの関係は強いんだ。試合に勝ち、優勝を追い求めた仲間だから、その関係は決して壊れないよ」

ジャズではミッチェルとゴベアの不仲が長らく噂されてきた。昨シーズン途中にバスケットボール部門CEOとしてジャズに来たダニー・エインジは、シーズン終了後に「選手たちがお互いを信じていないグループだった」とチームを評している。しかし、クラークソンはこれを苦笑とともに否定した。

「若いスター選手が2人いたら、それなりにぶつかったりするけど、試合に悪い影響を与えるようなことは何もなかった。あの2人はしょっちゅう言い合いをしていたから、それが悪く受け止められたんだろう。僕たちの間には信頼関係があった。口論するのは相手が憎いからじゃなく勝つために必要だからだ。しかし、フロントの人間がたまにロッカールームに来てそれを目撃すると、誤った受け止め方をしてしまうんだろう。でもロッカールームってそういうものなんだ。分かるだろう? 僕らは1年中、ずっと連絡を取り合っているんだ」

おそらくクラークソンの言葉が真実なのだろう。だとしたら、少しの誤解から生まれた小さな亀裂が広がっていき、最終的にジャズを解体させてしまったのは残念に思える。ただ、これがミッチェルにとって、ゴベアにとって、そしてクラークソンが残ったジャズにとってもポジティブな未来に繋がる可能性もある。クラークソンが冒頭で言ったように、結局は受け入れて、次のレベルへ行くしかないのだ。