変わる富山グラウジーズ、変わる水戸健史(後編)「チームの調子が良ければみんなハッピー、そっちに持っていかなきゃならない」

変わる富山グラウジーズ、変わる水戸健史(後編)「チームの調子が良ければみんなハッピー、そっちに持っていかなきゃならない」

2022/09/18 18:00
水戸健史

水戸健史はbjリーグ時代の2008年にドラフト指名を受けて富山グラウジーズに入団し、地元クラブ一筋でプロ15年目の開幕を迎えようとしている。地元出身で在籍年数が最も長く、最年長の選手でありながら本人曰く「あまり口数が多いわけじゃないし、チームを引っ張っていくタイプではない」だが、今年は少し雰囲気が違う。チームを第一に考え、チームに必要なことをやる彼は、37歳で迎える今シーズンになって自分を変え、チームを変えようとしている。

スティールは「たまたま手に引っかかればラッキー」

──水戸選手はあまりスタッツにこだわるタイプには見えませんが、意識するところはありますか?

数字って僕は全く気にしないですね。一つだけ気にするのはターンオーバーで、なるべくやりたくない。できればゼロにしたいです。僕のプレースタイルだと、繋ぎに入ってさばくとかでボールを持つ時間も短いので、そういう選手がミスをするとチームのターンオーバーもすごく増えてしまいます。だからターンオーバーだけはチェックしますね。逆に言うとそこしか見ません(笑)。

──得点は気にしませんか? ディフェンスの選手としてスティールの数はどうでしょう?

得点は点を取る選手、その時に調子の良い選手が取ればいいことです。ディフェンスで言えばスティールもありますけど、スティールだけを狙いに行くとギャンブルになるので、ちゃんとディフェンスした上で「たまたま手に引っかかればラッキー」ぐらいの意識です。

あとは強いて言うならリバウンドかな。ディフェンスリバウンドはできれば多く取りたいんですけど、とにかく取りに行くよりは取れるかどうかの判断が大事で、例えば外国籍選手が取りに行こうとしたら自分はボックスアウトに行ってサポートしたり、自分が取らなくても弾いたり。リバウンドのスタッツにはならなくても、チームがリバウンドを取るために何か動けることはあるか、という意識を大事にしています。

──チームのスタッツとして意識するものはありますか?

まだプレシーズンの段階で、チームとしてはっきりした目標は出ていないんですけど、何試合かやってターンオーバーが多いので、そこは気になりますね。

水戸健史

「本当にみんな練習中によくしゃべるようになりました」

──今シーズンの個人的な目標はどこに置いていますか?

個人的にはまずケガをしないこと。シーズンを通して60試合、しっかりチームに貢献することです。それは僕が30歳を過ぎてから毎シーズン目標にしていることです。ケガで抜けちゃうのが一番チームに迷惑をかけるので。チームとしてはチャンピオンシップ進出ですね。

──オフコートで大事にしていることは何ですか?

それはもちろん家族が一番大事です。子供が7歳と4歳の2人で、かわいいですけど最近は生意気になってきました。家が幸せだからこそ僕もバスケットにちゃんと取り組めている、オンコートで頑張れると思っています。

──独身の頃や父親になる前と比べて、バスケに対する取り組み方は変わりましたか?

独身の頃は、思いっきりやればいつ辞めてもいいと思っていたんですよ。でも結婚して子供ができると、なるべく長くやりたいと思うようになりました。やっぱり学校で「パパ出てたね」とか僕の話になるみたいなんですね。そうしたら、その話題は良いものであってほしいじゃないですか(笑)。もともと負けず嫌いですけど、子供のためにも負けたくないって気持ちが出てきます。だからもっと頑張らないと、って思えますね。

パパ友に「実はこの前、試合を見に行ったよ」と言われることもあります。それはちょっとプレッシャーに感じたりもして(笑)。やっぱり、チームの調子で周りの人たちの接し方も変わってきます。昨シーズンの開幕8連敗の時なんか、みんな全くバスケの話をしないので「気を遣わせてしまっているな」と思ったり。チームの調子が良ければみんなハッピーなので、何とかそっちに持っていかなきゃいけない(笑)。

──勝てばみんなハッピーで、富山にまた新しい盛り上がりを作れるはずです。チャンピオンシップに行ったシーズンは観客数もすごかったですよね。5000人を超えた試合もありました。

本当にすごかったですよね。満員の会場のすごい盛り上がりを経験しただけに、コロナの関係で半分しか入らない観客席を見るとすごく寂しく感じました。あの時の盛り上がりまた作っていかないといけないですね。

水戸健史

「チームとしてどれだけ成長できるか、僕自身も楽しみ」

──新たな顔ぶれで新たな盛り上がりを作っていくわけですが、開幕まであと少しの今、チーム練習をやっていて変化を感じる部分はありますか?

特に誰がと言うわけじゃないんですけど、本当にみんな練習中によくしゃべるようになりました。「もっとこうした方がいいんじゃないか」と年齢に関係なく発言したり、みんなが言い合える雰囲気になっています。みんな発言することで自分がまず徹底しなきゃいけなくなって、そういう自覚や責任が一人ひとりに芽生えてきているのを感じています。

そういった意味でチームの成長、一人ひとりの成長をこの時点で感じていますし、それは僕にも言えることです。僕自身も今までよりも発言するようになりました。若手に負けないように率先して走って練習して、「お前らも声出せよ」と言いながらやっています。これまであまり引っ張るタイプじゃなかったのですが、自分の今までの経験を伝えることも大事ですし、「もっとこうした方がいいよ」ということは積極的に後輩たちに伝えようとしています。

──チャンピオンシップ進出のためには、まずは昨シーズンのような開幕の連敗をしないことですね。

本当にそうですよね。そのために僕らは7月4日からチーム練習を始めたんです。

──早い!

もう膝がボロボロですよ(笑)。でもそれは昨シーズンの反省もあるし、ジュリアンや宇都がいなくなってチームを作り直さなきゃいけないことへの危機感もあって、他のチームよりも早く動き始めました。そのおかげでさっき話したような手応えも得られているし、チームとしての結束が高まっているのも感じます。チームとしてどれだけ成長できるかが今シーズンに勝つためには一番必要だし、それがどこまでできるのか僕自身も楽しみにしています。

──では最後に、また盛り上がりたいと願っているファンの皆さんへのメッセージをお願いします。

チームの雰囲気が昨シーズンからガラリと変わります。主力選手が抜けたことを心配している方もいらっしゃるかもしれませんが、それでも僕ら一人ひとりが成長して、チームとしてすごく良いバスケットができるという手応えを僕は感じていますし、もちろん昨シーズンより勝ち星を増やせるように戦っていきます。楽しい試合をやって盛り上げていきますので、是非試合を見に会場に来てください。応援よろしくお願いします。

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