ニコラ・ヨキッチ

アデトクンボ40得点も、セルビアがチームとして上回る

ニコラ・ヨキッチとヤニス・アデトクンボ。現在のNBAを代表するスター選手同士の激突となったワールドカップのヨーロッパ予選、セルビアvsギリシャは、バスケファンの期待を裏切らない激闘となった。

第4クォーター残り1分半、アデトクンボにマークに付かれたヨキッチがターンしながら3ポイントラインの外にステップバックする難しいシュートを決めて、ホームの観客を総立ちにさせる。セルビアが87-79とリードを広げるダメ押しの一撃に見えたが、ギリシャはあきらめず、ベテラン司令塔のニック・カレイテスを中心に巻き返し、試合はオーバータイムに突入した。

それでも、試合がもつれればもつれるほど、ホームの利がモノを言う。ヤニスがヨキッチの上から叩き込む豪快なダンクを決めるなどギリシャも食い下がったが、ヨキッチが強引に押し込むだけでなくアシスト役に回るなど、セルビアがチームとして機能。一方のギリシャはオープンのコーナースリーを決められず、チャンスをラインクロスで逸するなどミスが続く。特にカレイテスがヤニスを狙ったパスがヨキッチにカットされ、そのまま失点につながったシーンが響いた。

最終スコア100-94でセルビアが勝利。試合後にはヨキッチとヤニスが抱き合い、健闘を称え合う姿が見られた。

ヨキッチは29得点8リバウンド6アシストを記録。アデトクンボは40得点8リバウンド5アシストと個人のスタッツでは上回ったが、チームの総シュート数の3分の1を打っており、なんとフリースローは彼しか獲得していない。他の選手が有効なアタックを仕掛けられなかったことで、接戦を演じることはできても試合を通じてほとんどの時間帯でビハインドを背負い、最後は敗れることとなった。

28日にセルビアはトルコと、ギリシャはベルギーと対戦する。ヨキッチもヤニスも今年11月と来年2月のWindowは欠場が見込まれるだけに、来年のワールドカップ出場に向けて必勝を期すことになる。