ジェイレン・ブラウンに飛び火しないよう先手を打つ
ネッツがケビン・デュラントと今シーズンも一緒に戦う合意を取り付けると、セルティックスのブラッド・スティーブンス球団社長はボストンの地元メディアに出演し、デュラントのトレード要求を巡る騒動についてコメントした。
「いろいろと慌ただしかったけど、それは我々の仕事とは関係ないものだった。ウチはここしばらく静かなものだったけど、このところウチの体育館には若手や招待選手、フリーエージェントが来て活気付いているよ。バスケットボールのシーズンが始まろうとしている。選手の何人かは別の地域で鍛えているけど、ここボストンで我々は再開の準備を進めているんだ」
セルティックスはデュラントのトレード先候補の一つであり、ジェイレン・ブラウンを交換要員として交渉が行われているとされていたが、スティーブンスはこれを否定した。
「ジェイレンの名前が出てきた時に、彼には連絡を入れたよ。彼のようなビッグネームには雑音が付いて回るものだけど、それをやり過ごさなければいけない。彼は実際にそうしたし、我々の間ではすべてがクリアだ。実際、私は先週にロサンゼルスでトレーニングをする彼と会っているよ」
セルティックスとネッツの間には何らかの交渉があったのだろうが、真実は闇の中だ 。このオフにスティーブンスはどのメディアにもコメントを出さなかった。それでもこのタイミングでクラブからのリリースではなく、地元メディアに出演して談話を残したのは、デュラントのトレードが成立しなかった今、ブラウンとその周囲に余計な不協和音を出さないためだろう。
ブラウンとセルティックスの契約は2024年までで、この1年は契約延長を巡る雑音も出てくるはずだ。スティーブンスは先んじて、今回のデュラントを巡る騒動がセルティックスに余計な騒動を起こさないように手を打った。ヘッドコーチからクラブ責任者に転身してまだ日は浅いが、彼はNBAに起こるすべてを熟知して、先手先手を打っている。