ジョーダン・クラークソン

母親はフィリピン人、2018年にはアジア競技大会でプレー

ジョーダン・クラークソンのフィリピン代表合流が果たされた。2018年にジャカルタで行われたアジア競技大会にフィリピン代表としてプレーしたものの、FIBAの国際大会への出場経験のなかった彼は、先週末にマニラ入りし、代表チームに合流している。

クラークソンはレイカーズ、キャバリアーズ、ジャズでNBA8シーズンのキャリアを持つベテラン。2020-21シーズンにはシックスマン賞を受賞している万能のロールプレーヤーだ。

フィリピン人の母親とアメリカ人の父親を持つクラークソンを加えることは、かねてからフィリピン代表の大きな目標だった。日本代表に帰化選手のニック・ファジーカスが合流する、あるいはNBAで活躍する八村塁が参加するのと同様のインパクトをチームにもたらすはずだ。

フィリピン代表はワールドカップ予選のWindow4に向けた合宿中で、日本とインドネシアとともに開催国枠で出場権は確保しているが、それでもこのタイミングでクラークソンを迎え入れるのは、来年夏の本大会に向けてチームの環境に慣れさせ、ケミストリーを作るためだ。

フィリピンのメディアに出迎えられた彼は「まずは勝つことが大事。試合に勝つために僕がここに来た」とコメントしている。フィリピンは8月25日にアウェーでレバノンと、29日にホームでサウジアラビアと対戦する。レバノンはアジアカップで準優勝と躍進を果たしたチームであり、今はワールドカップ出場を懸けてニュージーランドとグループ首位を争っている。クラークソンのフィリピン代表本格デビュー戦は激闘必至だ。

今回のフィリピン代表候補には、キーファーとサーディのラベナ兄弟、ドワイト・ラモス、レイ・パークスジュニアとBリーグでプレーする選手が含まれており、20歳のカイ・ソットも名を連ねる。彼らとクラークソンがどんなケミストリーを作り出すか。自国開催であるだけでなく決勝トーナメントのホストでもあるフィリピンは、来年のワールドカップに大きな飛躍を期している。