昨シーズンはロシアリーグとGリーグでプレー
キングスがクイン・クックと1年契約で合意したと『ESPN』が報じた。
現在29歳のクックは、ウォリアーズとレイカーズで2度のNBA優勝経験を持つポイントガードだが、これまでの道のりは平坦ではなかった。名門デューク大では4年間のうち3年間で先発を務め、2015年には全米チャンピオンに輝いた。大学で数々の成功を収めたクックだったが、NBAドラフトではどのチームからも指名されなかった。その後はGリーグで2年間プレーした後に、2017年にNBAデビューを果たしペリカンズやマーベリックスで短期間プレーしたが、再びGリーグへ戻ることに。それでも、2ウェイ契約でウォリアーズに加入した2017-18シーズンに転機が訪れた。エースのステフィン・カリーがケガをしてチームから離れた際に、クックはウォリアーズの先発ポイントガードを任されると、2018年3月16日のキングス戦で25得点、17日のサンズ戦では28得点を挙げて、2試合続けてキャリアハイを更新する活躍を見せた。
突然訪れたチャンスをモノにしたクックは、その後、2ウェイ契約から複数年契約を勝ち取り、そのシーズンのプレーオフでもロスター入りし、ウォリアーズのNBA優勝に貢献した。翌シーズンもウォリアーズで74試合に出場すると、2019年夏にレイカーズと2年600万ドル(約6億4000万)で契約を結んだが、在籍2年目の2020-21シーズン中にレイカーズから解雇され、その後はキャバリアーズと10日間契約を結んだが7試合の出場に留まった。
フリーエージェントになった昨夏はトレイルブレイザーズと無保証契約を結んだが開幕前に解雇され、昨シーズンはロシアリーグに挑戦していた。それでも12月末には双方合意のもとロシアのチームとの契約を解除。そして、アメリカに戻ったクックはGリーグのキングスの下部組織に所属して11試合に出場し、平均プレータイム35.3分で23.5得点、4.9リバウンド、5.9アシスト、3ポイントシュート成功率44.0%を記録。今夏にはサマーリーグ中の7月にラスベガスで行われたキングスのワークアウトに参加していた。
今回、NBAでプレーできるチャンスをつかんだクックだが、レギュラーシーズンのロスター入りは確定していないという。また、キングスは先日、ベテランガードのマシュー・デラベドーバとも1年契約を結んでいるため、クックのロスター入りへの挑戦はまだまだ続く。