レブロン・ジェームズ

写真=Getty Images

それでもレブロンは「成長するプロセスの一環」と手応え

レイカーズはオーバータイムの末にスパーズに142-143で敗れ、開幕3連敗を喫した。それでも試合後のレブロン・ジェームズの表情は明るく「成長するプロセスの一環」と語った。だが、対照的な態度を取ったのはヘッドコーチのルーク・ウォルトンだ。ウォルトンは、試合後の会見で「もう黙っていられない」と、あまりにもフリースローを与えないジャッジを批判し始めた。

この試合でのペイント内の得点は、レイカーズが74-50でスパーズを上回ったのだが、フリースローの数では26-38で下回る結果に。ウォルトンは、積極的にゴールにアタックし続けたジョシュ・ハートに1本もフリースローが与えられなかったことに触れた際、テーブルを叩きながら怒りを露にした。

「40分近くプレーしたジョシュ・ハートは試合を通してリムにアタックしていた。だが、彼のフリースロー0本だ。0本だよ。フロッピング(審判を欺いてファウルを得ようとする行為)でフリースローをもらう選手がいるのに、身体を張ってアタックし、接触があるのにファウルをコールされない選手がいる。この判定はおかしい」

またウォルトンは、第2クォーター途中に審判の判定に異議を申してテクニカルファウルをコールされた。レブロンがドライブを仕掛けた際、スパーズのブリン・フォーブスがボールではなく明らかに腕に触れてボールを奪った場面で、レブロンに対するファウルは吹かれなかった。ウォルトンは「一昨日のロケッツ戦でジェームズ・ハーデン、クリス・ポールへのファウルが取られたプレーと、私がテクニカルを受けたレブロンに対するプレーは何も変わらない」と、やりきれなさを言葉にした。

勝負の世界で『たられば』は禁物だが、ウォルトンの主張通り、ハートにフリースローが与えられていたら、結果は違っていたかもしれない。ただ、第4クォーター残り1分10秒の時点で8点のビハインド(120-128)を背負った状況から同点に追いついた怒涛の反撃はすさまじかった。ジャベール・マギーのダンクを合図に、レイカーズはカイル・クーズマが右コーナーから3ポイントシュートを決めて3点差とすると、レブロンが残り3.3秒にルディ・ゲイ越しにロング3ポイントシュートを成功させて同点に追いつき、オーバータイムに持ち込んだ。

レイカーズはオーバータイムに入ってリードを奪ったが、終盤にフリースロー2本を外して逃げ切れず、これで3連敗。苦戦は予想していたとはいえ、初勝利は遠い。それでも冒頭で説明したようにレブロンがポジティブなのは、新チームの呼吸は試合を重ねるごとに合ってきているからだ。

勝つことに慣れたレブロンにとって、開幕3連敗は2004年以来のこと。それでも勝利の予感を感じているからこそ、明るい表情を見せられるのだろう。レイカーズが今シーズン初勝利をあげる日は、そう遠くないはずだ。