ザツダン

日々モリモリと働く『バスケット・カウント』編集部ですが、「お堅い記事ばかりじゃね?」という課題を打破できず、ちょっとアクセルをひねってみたら『飲み放題でベロベロ企画』のように暴走してしまい、なかなかうまく行かない今日この頃。とある日の業務終了後、企画会議と称した飲み会にてヒラメイタ、のであります。「ウチらの雑談、そのまま載せりゃよくない?」と──。
※雑談の雰囲気を損なわないため敬称略でお送りします

刺盛り おす。
一同 お疲れです!
刺盛り とりあえず生も来たし、お疲れー(乾杯)!
えいひれ 乾&杯!
タコわさ 最近暑さがエグイのでビールが美味すぎますな。アジアカップも終わり、Bリーグの移籍も一段落ついたところで、今更ながらこれまでのバスカンの歴史を振り返ろうかなと思い。そもそもどんな流れでバスカンはスタートしたんですか?
刺盛り 日本がFIBAから制裁を受けて女子がオリンピックに出れなくなるかもって騒ぎになり、俺の愛するバスケが汚れてしまうって危機感を覚えたんだよね。それでえいひれに声をかけたのが始まり。Bリーグが立ち上がる前に協会に挨拶に行ったり、アポを取ってインタビューをする中で、みんな共通して困っていたのがバスケは情報が外に出にくいってこと。メディアがあればできることが増えると思っていて、儲かる儲からないより、俺らができるバスケ業界への協力となると、メディアがいいって確信があって立ち上げたんだよね。
えいひれ 刺盛りの一言だったね。でも元々俺はサッカーがメインのメディアをやってたから、それこそ田臥しか知らなかったし、渡嘉敷って言われてもボクシングのイメージだった。富樫も当然知らなくて、バスケが全然分からなかったのは大変ではあったよね。
枝豆(キャメラマン) 女子高校バスケで名門の薫英も知らなかったですもんね。栗原さん(元女子日本代表のシューター、現藤髙三佳)の取材をして「薫英なんです」って言った時に「へー、そこ強いんすか?」みたいな感じで(笑)。僕は少し知っていたので気まずかったです(汗)。思わず帰り際に「薫英は知っておいた方がいいかもしれないです」って言いましたね。
えいひれ 知ったかぶりは絶対にしないようにと思ってたから、そこは素直に薫英って言われても「どこですか?」だったね。それこそ最初のころは試合会場に行くたびに古くからバスケライターをやっている人のところに行って「すいません!初めまして!」って名刺を出して、「バスケットボールのメディアを作って編集長なんですけど、僕、実は何も知らないので、一緒に見て教えてもらってもいいですか?」って毎回言ってたからね。
刺盛り それはどんな場面でも大事だわな。
えいひれ 当時は「このKJ(松井啓十郎)ってやつは控えにするにはもったいないですね」みたいな、めちゃくちゃなことを言ってたよ。「先発で使えばいいのに」って言ったら、「サッカーと違って交代が自由だから、スーパーサブってわけじゃない」って教えてもらって。全然分かってなかったよね。
タコわさ それは確かにひどいですね。でも知ったかぶりして後に脈絡合わなくなるほうが微妙ですし、とにかく先輩ライター様様でしたね。
えいひれ 偉そうなこと言ってるけど、基本的にタコわさは無能で大変だったけどな。パソコンも立ち上げられなくて。10分のテープ起こしに8時間かかって、「大丈夫か、こいつ?」って思ったスタートがすげー印象深いわ。
タコわさ 何も言えないで夏。
刺盛り 取材するにせよ、記事作るにしても若いやつを育てないと無理って話になって、たこわさに連絡したけど、お前は本当に迷いなく「いいっすよ」って言ったな。「で、何やるんすか?」って(笑)。
タコわさ 何も言えないで夏2番。
えいひれ 3年経ってもExcelとか怪しかったからね。
タコわさ 今も怪しいですがね。
えいひれ 胸を張るな。まぁでもお前はコミュニケーション能力が高くて、謎の愛され力を発揮してたな。タバコミュニケーションもあるおかげで顔も覚えてもらったり。俺としては心配するから、割といろんな人に迷惑かけてないか聞いてたけど、そこらへんは大丈夫だったな。
タコわさ ようやくプラスポイント。現場の人々のおかげでしたね。
刺盛り その後、編集部の強化を図ろうと、霞が関で務めていた出し巻きが登場。英語ができるって履歴書に書いてあったのに、「NBA選手は言ってることが分かりません」って(笑)。我ながら濃ゆいメンツが集まったなと。
出し巻き 海外なのに日本人のコミュニティで集まっちゃうタイプでしたね。
えいひれ メディアの仕事自体が初めてで『バスケの取材がしたい!』みたいなのがすごくあるわけでもなくひょうひょうとしてるよな。思い出深いモノって何がある?
出し巻き 東京オリンピックの女子の試合がめっちゃ面白かったです。林の3ポイントで逆転勝利したベルギー戦を超える試合はないだろうって思います。関係ないですが枝豆さんが撮った(竹内)譲次がかっこよかったのを鮮明に覚えてますね。
タコわさ 確かにあれはかっこよかった!
出し巻き あとはコロナでオンラインが増えちゃいましたが、個別取材が好きでしたね、話の流れでしょうもないことも聞けたりして。試合後は難しくて毎回大変でした。
刺盛り 仕事の中に好きなモノがあるのはいいよな。俺はブルズが好きで特にデリック・ローズが好きだったから、えいひれが忖度してくれてブルズの記事が多かった。ブルズがこんなに掘られてなんて良い仕事だと。冷静に考えたら、俺が見て書きたかったわ。好きな子に会いたいから、代わりにに会ってきて状態だったね。
えいひれ どんな例えよ(笑)。
刺盛り インタビュー系で言えば、三屋さんは印象的だったね。三屋さんには会長になる前に、福島の復興支援の現場で一度お会いしたことがあるんだけど、被災地で高齢者の人と体操しててさ。体育館に行ったら、作業明けなのにみんなの身体が堅くならないようにって。本当にスポーツを愛していて、素晴らしいトップだと思うわ。これからのBリーグは今の社長たちが作っていくと思うけど、スポーツビジネスとして今後3年、5年のバスケ界には期待しているよ。今後はただ記事を出すだけじゃなく、各チームだったり地域とバスケを通して何かを起こしていくために、メディアは何ができるかってことを模索してほしいな。
タコわさ 最終的に真面目なトーンに落ち着きましたね。ここで書けないような話は2次会で!