生え抜き選手の引き留めについても罰則規定が適用されることに異議を唱える
ウォリアーズのオーナーを務めるジョー・レイコブが、NBAから規律違反を理由に50万ドル(約6900万円)の罰金を課せられると『ESPN』が報じている。レイコブは先日、アンドレ・イグダーラとエバン・ターナーのポッドキャスト番組に出演し、現行のサラリーキャップにおける贅沢税(ラグジュアリータックス)の仕組みを「とても不公平」と批判。その発言が今回の処分に繋がったと見られている。
『贅沢税』とはサラリーキャップを超過したチームが、その金額分をリーグに支払う制度だ。ただ、超過するシーズンを繰り返したり、その金額が大きくなるとペナルティとして加算額はどんどん増えていくシステムになっている。その結果、ウォリアーズは昨シーズン分について総年俸とほぼ同額となる1億7000万ドル(約235億円)の贅沢税を支払っている。
レイコブはポッドキャスト番組でこう語っていた。「本当の贅沢税の金額は、4000万ドル(約55億2800万円)を少し上回るくらい。これは小額ではないが、莫大な金額ではない。しかし、合計で2億ドル(約276億4300万円)を超えてしまうことになり、その大半は贅沢税の罰則規定によるものだ。これはとても不公平なシステムだと私は思っている。なぜなら、ウォリアーズのトップ8はドラフトで指名した選手だからだ」
また、レイコブは生え抜きの選手を引き留めるために使ったお金も、罰則規定が適用されることに疑問を呈した。「競争相手より多くの金額を出して、フリーエージェントを獲得するために使ったお金については高い贅沢税を支払うべきだと思う。しかし、ステフィン・カリーやクレイ・トンプソンといった自分たちで育てた選手にもかかわらず、彼らに見合った金額を支払うことで、なぜ2億ドルを支払うことになるのか? それは公平ではないと思う」
現在のウォリアーズの契約状況を見ると、アンドリュー・ウィギンズは新シーズンが現行の契約最終年となり、トンプソン、ドレイモンド・グリーン、ジョーダン・プールは2023-24シーズンで契約切れとなる。この中心選手たちをすべて引き留めるとなると、さらに大きな贅沢税を支払うことが予想される。軽率な発言ではあったが、オーナーの気持ちは十分に理解できるものだ。