ドノバン・ミッチェル

写真=Getty Images

「昨シーズンよりも、今の方がパサーとして優れている」

1年目の昨シーズンに台頭し、周囲を驚かせたジャズのドノバン・ミッチェルは、昨日行われたキングスとの開幕戦でも、24得点3リバウンド2アシスト2スティールを挙げ、123-117での勝利に貢献した。

『Yahoo Sports』に「次の目標は優勝」と明言したミッチェルだが、個人の目標にはパスの向上を掲げている。その理由は、昨シーズンの新人王に輝いたセブンティシクサーズのベン・シモンズとの比較が関係している。

ミッチェルは1年目に平均20.5得点、3.7リバウンド、3.7アシストを記録し、スコアラーとして高く評価された。それでも新人王を受賞したシモンズは平均15.8得点、8.1リバウンド、8.2アシストの他、38試合でダブル・ダブル、12試合でトリプル・ダブルという成績を残すなど、ミッチェルよりも完成された選手と言われている。特にミッチェルに大きく水をあけていると言われている分野はパスで、そうした意見は彼の耳にも届いている。

だがミッチェルはそうしたスタッツの差は、チームで求められる役割の違いで生まれると主張する「新人王を争っていた時、ベンはパサーで、自分は違うという意見を耳にした。ただ、僕の場合、チームメートがシュートを打つことを支持してくれているんだ。チームメートやコーチが『打て』と言ってくれるのだから、他に考えることなんてない。それだけ自分を信頼してくれているチームメートに感謝しているんだ。ただ、僕を批判する連中は、1試合3アシスト3リバウンド程度じゃダメだと思っているようだね。プレーオフではやれていたことだから、レギュラーシーズンでもやれる。そう考えているよ」

それでもミッチェルはアシスト能力の向上は必須と感じており、高い成長意欲をのぞかせる。「いずれにしても、アシストは伸ばさないといけない。昨シーズンの自分より、今の方がパサーとして優れている。昨シーズンの試合映像を見て、こう思ったんだ。スローダウンしてプレーすれば、もっと多くの機会を生み出せる。より落ち着いてやれるし、効率的なプレーが出来る。そういうプレーが出来れば、オールスターに選出されるかもしれないしね。ただ、成長する方法を見つけることに意識を向ければ、すべて上手く行く」

『ライバル』と呼ぶにはまだ早いのかもしれないが、今後もミッチェルとシモンズが比較される機会は増えるだろう。スコアラーとしての能力は証明済みのミッチェルが、今シーズンはパサーとして成長した姿を見せられるのか、今後はアシストでも注目したい。