「ジミー・バトラーはエリート競争者」
東カンファレンスファイナル、ヒートvsセルティックスの第1戦は第3クォーターに22-3のビッグランで逆転に成功し、その後もディフェンスで主導権を握り続けたヒートが118-107で勝利した。
ヒートはカイル・ラウリーが、そしてセルティックスはマーカス・スマートとアル・ホーフォードが欠場した。主力2人を欠いたセルティックスが不利になるかと思われたが、ジェイソン・テイタムが前半だけで21得点と止まらず、ロバート・ウィリアムズ3世がテイタムとの合わせからインサイドで得点を量産した。
ヒートはジミー・バトラーが14得点を挙げて食らいついたが、速攻から15得点を許し、インサイドもこじ開けられるなどディフェンスが機能せずに、54-62で前半を終えた。
だが後半に入ると、インテンシティを高め、信条とする固いディフェンスが復活したヒートが猛反撃を開始。足を痛めてベンチに下がっていたPJ・タッカーはそのフィジカルを生かしたディフェンスでテイタムを苦しめ、さらに積極的なオフェンスリバウンドへの参加でセカンドチャンスを生み出していった。こうして攻守が噛み合ったヒートは開始3分で逆転すると、マックス・ストゥルースの3ポイントシュートなどでリードを拡大した。
セルティックスはタイムアウトを要請して悪い流れを止めようとしたが、タイムアウト明けにテイタムが連続でバトラーからスティールされて失点と、被害が拡大した。
完全に勢いに乗ったヒートはバトラーがこのクォーターだけで17得点3スティールと爆発し、ゲイブ・ビンセントも10得点2ブロックを記録。約6分間で22-3と走り、39-14のビッグクォーターを生み出した。その後、17点リードで最終クォーターを迎えたヒートは、ペイトン・プリチャードにディープスリーを決められ、残り1分半で7点差に迫られたが、ビンセントがファウルゲームのフリースローを確実に決め、さらに直後のディフェンスでバトラーがプリチャードのレイアップを奪い取り、勝負を決定付けた。
冷静にアタックし続けたバトラーは18本ものフリースローを獲得(17本成功)し、ゲームハイの41得点を記録するとともに、9リバウンド5アシスト4スティール3ブロックと攻守に躍動した。指揮官のエリック・スポールストラも手放しでバトラーを称賛した。「このリーグにはバスケットボールをプレーしている多くの選手がいて、彼は勝つために競争している。彼はリーグの誰よりも勝つための行動をしている。ジミー・バトラーはエリート競争者なんだ」
バトラー本人は「正しい方法でバスケットボールをプレーし続けた。自分がオープンになっている時にシュートし、アタックし、オープンな選手パスをする。正直なところ、チームの努力の賜物だよ」と試合を振り返った。
敗れたセルティックスはテイタムがチームハイの29得点を挙げたが、7ターンオーバーを喫し、後半は8得点と失速してチームを勝利に導けなかった。