ボビー・ポーティス

殊勲のポーティス、ホリデーのスティールで幕

NBAプレーオフ東カンファレンスセミファイナル、セルティックスvsバックスの第5戦はボビー・ポーティスのオフェンスリバウンドからのプットバックが決勝点となり、バックスが110-107で勝利した。

試合の主導権を握っていたのはホームのセルティックスだった。チームハイの34得点を挙げたジェイソン・テイタムと26得点を記録したジェイレン・ブラウンのデュオがチームを引っ張り、さらにダニエル・タイスとデリック・ホワイトの2人で10本中9本のフィールドゴールを成功させて20得点を挙げるなど、ベンチメンバーも機能した。そして、第4クォーター開始2分、ペイトン・プリチャードの得点でセルティックスがリードを14点にまで広げたが、ここからバックスの反撃が始まった。

パット・カナートン、ドリュー・ホリデーの連続3ポイントシュート成功で点差を1桁に戻すと、その後もアウトサイドシュートを中心にジワジワと点差を縮めていった。第3クォーターまでの3ポイントシュート成功率は約30.4%と決して高くなかったが、バックスは大事な最終クォーターで6本すべての3ポイントシュートを成功させ、残り42秒にホリデーの3ポイントシュートで同点に追いついた。

その後、2点を勝ち越されたが、残り14秒にヤニス・アデトクンボがフリースローを獲得。1本目を沈め、2本目が外れたが、リバウンド争いからポーティスがオフェンスリバウンドをもぎ取り、そのままゴール下を決め、108-107と土壇場で逆転した。直後のポゼッション、セルティックスはマーカス・スマートがドライブで逆転を狙ったが、ヘルプポジションからコンテストに飛んだホリデーがスマートのシュートをブロックし、さらにアウトオブバウンズになりそうなボールをスマートに当ててマイボールにした。

こうして1点のリードを保ったバックスはカナートンがファウルゲームのフリースローを確実に決め、ラストポゼッションもホリデーがスマートからスティールし、逆転で3勝目を挙げた。

指揮官のマイク・ブーデンフォルツァーは決勝点を決めたポーティスについて「彼はリバウンドの嗅覚があり、スコアするための鼻を持っているんだ。(プットバックは)非常に大きなプレーだった」と語った。

また、最終クォーターに最大14点のビハインドを覆せた理由をこのように語った。「その差を埋めるために何人かがステップアップして、プレーを決めてくれた。ヤニスがプレーメーカーとなったことで良い流れになった。グレイソン(アレン)もこのクォーターで良いプレーをしていたし、みんなが貢献してくれた。ヤニスも3ポイントシュートを決めた。14点差を覆すには些細なことのすべてが必要なんだ。そういう状況に自らを追い込まないようにベストを尽くし、シュートを決めないといけない」

アウェーで貴重な1勝を挙げたバックスはホームで行われる第6戦でシリーズ突破を狙う。