JJ・レディック

写真=Getty Images

『弟分』フルツの成功を願うベテラン

昨シーズン6年ぶりにプレーオフ進出を果たしたセブンティシクサーズは、今シーズンの東の優勝候補に挙げられている。ジョエル・エンビードとベン・シモンズを軸に、若手とベテランがバランスよく揃ったチームにおいて、キャリア13年目のJJ・レディックは、ベンチ起用を受け入れた。

指揮官ブレット・ブラウンからセカンドユニットに回るプランを聞かされた時のやり取りについて、レディックは先月末のプレシーズンゲーム後、「トレーニングキャンプ初日の練習が始まる10分くらい前だった。ブレットに呼び止められて、自分がベンチ出場で、マーケル(フルツ)を先発で起用するプランがあると言われた。だから彼には『チームにとってベストなことなら何でもする』と答えた」と語った。

プレシーズンゲームからセカンドユニットで起用されているレディックは、先週中国で行われたマーベリックスとの試合で、3ポイントシュート7本すべてを含むフィールドゴール10本中10本ノーミスの28得点をマーク。ここまでプレシーズン4試合に出場し、いずれの試合でも二桁得点を記録するなど、レディックのシックスマン起用は上手くいっている。

またレディックは、自分の代わりに先発で活躍するチャンスを得たフルツの成功を願ってもいる。昨シーズン、負傷によりスランプに苦しんだドラフト全体1位ルーキーに対するメディアの過剰な取材に対し、激怒したことがあったほど後輩思いのレディックは、フルツについてこう語っている。

「マーケルの成功を願っている。彼が先発に起用されるラインナップが上手くいくことを願っているよ。昨シーズンのチームの先発はリーグ屈指だったと思う。新しいラインナップがそれと同等か、昨シーズンの先発以上になれれば、優勝を狙える。最終的な目標は、優勝だからね」

レディックにとって本格的なシックスマン起用は、マジック時代の2012-13シーズン以来となる。シクサーズが昨シーズンと同様の戦績を残し、レディックがベンチからの起爆剤として機能すれば、NBA制覇だけでなく、初の個人賞となるシックスマン賞の受賞も見えてくるだろう。