ロイス・オニール

「チームメートも自分を信頼して、パスを出し続けてくれてくれる」

現地4月16日に行われたプレーオフファーストラウンド第1戦、ジャズvsマーベリックスの一戦は、ドノバン・ミッチェルが32得点、ボーヤン・ボグダノビッチが26得点、ルディ・ゴベアが17リバウンドを記録したジャズが99-93で勝利した。

敵地に乗り込んだジャズは、エースのミッチェルが後半だけで30得点の大活躍を見せ、チームリバウンドでも53-34とマブスを圧倒した。だが勝負を決めたのは『伏兵』ロイス・オニールの3ポイントシュートだった。

45-43で前半を折り返したジャズは、ミッチェルが第3クォーターだけで19得点を記録しリードを2桁に拡大した。対するホームのマブスは、エースのルカ・ドンチッチが負傷欠場したものの、第4クォーター終盤に16-6のランを決めて残り2分12秒までに1点差(91-92)に詰め寄り、ジャズにプレッシャーを与えた。

ポゼッションが入れ替わって迎えた残り57秒、ミッチェルは右コーナーでオープンだったオニールにパスを送る。オニールは慌ててマークについたスペンサー・ディンウィディーをかわしてウィングから3ポイントシュートを成功させ、チームに勝利をもたらした。

それまでフィールドゴール4本すべてを外していたオニールは、ここぞという場面でビッグショットを決めた。試合後の会見でヘッドコーチのクイン・スナイダーから「彼は躊躇わずにシュートを打った。その気持ちが大事だ。今のチームには、そうした意識が浸透している」と称えられたオニールは「失敗しても打ち続ける」とコメントした。

「シュートの成否に関係なく、去年のオフに努力してきたことを、信じてずっとやっている。だからたとえ失投しても打ち続ける。チームメートも僕を信頼して、パスを出し続けてくれて、『打て』と言ってくれる」

敗れたマブスは、ドンチッチ不在の影響があったと言えるかもしれない。リバウンドでも大差をつけられ、フィールドゴール成功率も38%、3ポイントシュート成功率も28%と低調だったが、フリースロー成功数が勝敗を分けた。

ジャズが23本中20本を決めたのに対して、ホームのマブスは34本中26本だった。16本中10本の成功に留まったディンウィディーは、6点差で敗れた結果を受けてフリースロー失投を悔やんだ。「チームは6点差で負けて、僕はフリースローを6本も外してしまった。個人的な意見だけど、この数字は、どちらかと言えばファンにとっても前向きに考えられる要素ではないかと思う」

「勝った相手を称えたい。だけど、ウチにも勝機はあった。それを生かせなかったけど、何よりも僕がいけなかった。プレーオフの試合でフリースローを6本も外すなんて言い訳が立たない」