ファイナルの行方を大きく左右した、第5戦のグリーン出場停止
ドレイモンド・グリーンの脳裏には、悔やんでも悔やみきれないシーンがある。それは、昨シーズンのNBAファイナル第4戦での失態だ。第4クォーター残り2分48秒、キャバリアーズのレブロン・ジェームズともつれて転倒した後、ジェームズの下腹部付近を思わず叩いてしまい、フレイグラント・ファウルと判定された。
プレーオフで4度目のフレイグラント・ファウルを犯したことで、グリーンは累積フレイグラント・ファウルによる出場停止で第5戦のコートに立てなかった。
第4戦までを終えてウォリアーズが3勝1敗で王手をかけ、誰もが2連覇は間違いないと確信したのも束の間、第5戦からキャブズが脅威の3連勝をマーク。NBAファイナル史上初となる1勝3敗からの大逆転優勝を果たした。「たら・れば」の話ではあるが、『もしグリーンが第5戦に出場していたら……?』という話題は、ウォリアーズファンの間だけではなく、メディアの間でも頻繁に議論されている。
「ファイナルでキャブズと再戦したら、根絶やしにしたい」
自分の失態を誰よりも悔やむグリーンは、『NBA.com』のインタビューで、もし3年連続でキャブズとファイナルで対戦することになった場合について聞かれると、偽らざる気持ちをストレートに語った。
「もし自分たちが西カンファレンスを制して、クリーブランドが東カンファレンスから勝ち上がってきたら、彼らをぶっ潰したい。これが本音だ。もちろん、その舞台に上がるまでに踏まないといけないステップは多い。もし、そこまでお互いにたどりつけたら、彼らを根絶やしにしたいんだ」
あまりにも強い表現ではあるが、それでもグリーンにとっては言い足りない。
「完全に叩き潰したいんだよ。別にキャブズとの再戦を楽しみにしていると言いたいんじゃない。さっきも言ったように、ファイナルにたどりつくには、厳しくて困難な道が待っている。それでも乗り越えることができて、そして彼らも同じ舞台に立ったら、ヤツらを全滅させたいんだ。それが嘘偽りのない気持ちだよ」
2016年ファイナリストの再戦は、2年続けて12月25日のクリスマスゲームとして予定されている。まだ開幕から1週間が経ったばかりだが、早くもグリーンが『場外乱闘』を仕掛けた。