カイル・ラウリー

「今日のような瞬間に心から感謝している」

現地4月3日に行われたヒートvsラプターズの一戦は、2012-13シーズンから9年間ラプターズに所属したカイル・ラウリーにとって、2020年2月28日以来となるトロントでの試合となった。2019年の球団初優勝に大きく貢献した『ミスター・ラプターズ』のため、球団はトリビュート動画を用意。さらにヒートの先発選手として凱旋したラウリーに対して、選手紹介の際に会場を暗転させて動画を大型ビジョンで流す演出まで行った。ラウリーは2人の息子を連れ立ってセンターコートに歩き、満員の1万9800人のラプターズファンから大声援で迎えられた。

「これからしばらくの間、大切にしたい瞬間になった」と試合後に語ったラウリーは「チームが勝てて良かった。仮に負けていたとしても、僕にとって特別な夜になったと思う」と続けた。「ファンのみんなに称えてもらえて、立ち上がって大きな声援を送ってもらえて、本当にうれしかった。初の凱旋は特別なものだし、記憶に残る出来事になったよ」

ラウリーは、試合後の会見でも「ここは僕のホームであり続ける」と、トロントのファン、そしてラプターズへの愛情を言葉にした。「9年もこの球団でプレーして、本当にいろいろなことがあった。今日のような瞬間に心から感謝している」

この試合では、フレッド・バンブリートが4本(11本中)の3ポイントシュートを成功させ、ラウリーが保持していたラプターズの年間3ポイントシュート成功数の球団記録(238本)を更新した。

ともに優勝した元チームメートに記録を抜かれたことについて、ラウリーは「彼が僕の年間3ポイントシュート成功数の記録を更新する瞬間を目撃できて良かった。フレディを誇りに思う。彼がこれからも記録を伸ばしてくれる」と称えた。「見ての通り、彼は自信に満ち溢れているし、アグレッシブな選手。彼のような選手にバトンを渡せて幸せだよ」

試合はラウリーが16得点6リバウンド10アシスト、ビクター・オラディポがシーズンハイの21得点、マックス・ストゥルースが23得点、タイラー・ヒーローがベンチから18得点9リバウンド8アシスト、バム・アデバヨが16得点9リバウンドを記録し、ヒートが114-109で勝利した。東カンファレンス首位のヒートは4連勝をマークし、2位セルティックスとの2ゲーム差をキープしている。