サンロッカーズ渋谷

寺園「消極性からくるミスが多かったので失点に直結したところが敗因」

レバンガ北海道vsサンロッカーズ渋谷の第1戦はともに激しいディフェンスが目立つロースコアゲームとなったが、ベンドラメ礼生が最終クォーターに10得点を固め、後半だけで北海道から15ターンオーバーを奪ったディフェンスが機能し、SR渋谷が75-68で勝利した。

序盤からともにディフェンスの強度が高く、さらにシュートタッチも上がってこない重い展開となった。関野剛平やベンドラメがボールマンに激しくプレッシャーをかけ、さらにディナイ気味に守ることで北海道のオフェンスを停滞させた。

ただ、北海道も負けておらず、松下裕汰がオフェンスファウルとトラベリングを誘発し、イージーシュートを打たせない。さらに前半だけで10本のオフェンスリバウンドを許したが、その後のリカバリーを徹底し、セカンドチャンスポイントを与えなかった。こうして互角の展開が続き、9本中4本の3ポイントシュートを成功させた北海道が33-30とわずかにリードして前半を終えた。

SR渋谷はトランジションが機能し、ベンドラメが11得点と奮闘したが、後半に入ってもシュートタッチが上がらず、第3クォーターの3ポイントシュート成功率は10%と得点が伸び悩んだ。一方の北海道はこのクォーターだけで6ターンオーバーを喫するなどミスも目立ったが、SR渋谷のトラップをかいくぐってイージーシュートを決めたように、フィールドゴール成功率は60%を超え、7点をリードして最終クォーターを迎えた。

このまま北海道がロースコアゲームを乗り切るかに思われたが、SR渋谷は最終クォーターにようやく攻守が噛み合った。ここまでアウトサイドシュートの当たりが来なかったが関野、田渡修人と連続で3ポイントシュートを成功させる。さらに連続でターンオーバーを誘発し、ベンドラメが速攻を決めて、開始約2分半で10-2と走り逆転に成功した。その後は激しい守り合いが続いたが、ターンオーバーからの得点で上回ったSR渋谷がわずかにリードして試合は推移した。

残り1分11秒、ショーン・ロングの得点で2点差に迫った北海道だったが、すでにチームファウルが5に達している状況で寺園脩斗がファウルを犯してしまう。そして、ジェームズ・マイケル・マカドゥが2本のフリースローを確実に沈め、4点リードで迎えた残り13秒、石井講祐がダメ押しとなる3ポイントシュートを沈めて勝負アリとなった。

北海道の佐古賢一ヘッドコーチは「相手の強みであるディフェンスプレッシャーに関しても、いい対応ができていたと思いますし、前半はオフェンスリバウンドも取られてはいましたが、ディフェンスでエナジーを注いでくれたおかげでいい流れをつくることが出来たと思います」と、ロースコアゲームに持ち込んだ前半のプレーを評価した。

それでも「ただ、後半特に4クォーターにミスが続いてしまい、相手に主導権を握られて、走られてしまったところはベンチとしても流れを変えることができなかったところ」と失速を止められなかった自身の采配を責めた。

寺園は後半のターンオーバーの多さを課題に挙げつつ、第2戦への意気込みをこのように語った。「後半に15のミスを重ねてしまい、ミスの内容も消極性からくるミスが多かったので失点に直結したところが敗因だったと思います。個人的には、積極的にシュートまで持っていくことと、相手のハードなプレッシャーにはスピードで縦を突破していくことが大事だと思うので、その辺りを意識して、前半のような強度のあるディフェンスやコミュニケーションをとったローテーションなどを継続できるように進めていきたいと思います」