ヤニス・アデトクンボ

「僕はダンクだけの選手ではないということを証明できた」

現地3月31日に行われたバックスvsネッツの一戦は、バックスがオーバータイムの末に120-119で勝利した。

クリス・ミドルトンが退場処分を科されながらも難敵ネッツを相手に勝利しプレーオフ進出が確定したバックスだが、この試合のハイライトはエースのヤニス・アデトクンボによる大記録誕生だった。

アデトクンボは、第4クォーター残り18.7秒に決めた同点3ポイントシュート、そしてオーバータイム残り3秒の決勝フリースロー2本を含む44得点14リバウンド6アシストの大活躍で勝利に貢献。チームを延長戦に導いたステップバック3ポイントシュートにより、アデトクンボはバックスの歴代最多得点記録を更新する偉業を成し遂げた。

これまでの記録を保持していたのは、1969年から1975年までに在籍したカリーム・アブドゥル・ジャバー(14,211点)で、アデトクンボはネッツ戦での同点3ポイントシュートにより、バックスでの通算得点が14,212点に到達した。

「(記録については)知らなかった」と試合後の会見で語ったアデトクンボは「でも、これで自分に対する評価を変えられた。僕はダンクだけの選手ではないということを証明できた」と笑った。

「だけど、選手として成長し続けない限り、6月までプレーしていない限り、こうした記録は人々の記憶に残らない。これからも、選手個人として控え目な自分でありたいし、チームにもそういう姿勢を持ってもらいたい。控え目でありながら、よりハングリーな自分でいられれば、もっと多くのことを成し遂げられる。もっと長くキャリアを続けることができて、チームメートの力を引き出すことができれば、これからも良いことが起こる」

指揮官のマイク・ブーデンホルザーは「カリーム・アブドゥル・ジャバーは、リーグを代表する選手だった。彼がミルウォーキー時代、そしてそれ以降も成し遂げた偉業を考えれば、ジャバーは史上最高の選手の一人に数えられる。そのカリームの記録を抜いたヤニスは素晴らしい。チームメートたちも心から祝福している」と称えた。

「彼の出自、ドラフトまでの経緯などを考えると、感動的という表現を超える。それに、彼のキャリアにはまだ先がある」