昨シーズンの悪夢が再び
現地3月29日、ジャズはアウェーでクリッパーズと対戦。第1クォーターで18点のリードを奪うと、その後も主導権を握り、最大25点にまでリードを広げた。しかし、この日が復帰戦となったポール・ジョージに第3クォーターだけで20得点を奪われると、その後もクリッパーズの勢いに飲み込まれ115-121で敗れた。
ジャズにとっては悪夢の再来だった。昨シーズンのプレーオフのカンファレンスセミファイナルで両者は激突。ジャズは2連勝したものの、その後4連敗を喫してシーズンを終えた。特にシリーズ敗退となった第6戦は後半開始直後に25点をリードしながらも、第3クォーターに2-21のランを浴び、テレンス・マンに39得点を奪われる大逆転負けだった。
当時とほぼ同じような負け方をし、ドノバン・ミッチェルは「何と言えばいいか分からない。文字通り、昨シーズンと同じだ」と、肩を落とした。
ジャズはスモールラインナップを敷く相手に苦戦を強いられることがよくある。ルディ・ゴベアもそれを理解しつつ、このように敗因を語った。「ボールを動かすというこのチームの価値観が失われ、プレーができなくなり、バラバラになってしまう。それがディフェンスにも影響し、間違った方向に流れ、僕たちはますますバラバラになってしまう。勢いがなくなると、相手にファストブレイクポイントやオフェンスリバウンド、セカンドチャンスを与え、自分たちは何も起こらないという気になってしまう」
またゴベアはチームの闘争心の欠如についても言及した。「誰も戦わない。僕たちは手を汚していないんだ。僕たちは良いバスケットボールチームだけど、僕は毎晩ぶつかられる。フィジカルなゲーム、それがバスケットボールなんだ。でも、相手チームにもそうできるようにならなければならない。もっとお互いのために何かをする、48分間それをやり続ける。そういうマインドセットを身につけなければならない」
「辛い状況になると僕たちは逆のことをしてしまい、そうするとディフェンスに影響が出る。失うものは何もないと言えるまで傷付かないといけない時がある。その心構えを身につけるしかない」
ジャズはエースのミッチェル、守護神のゴベアを擁し、抜群の安定感で勝利を積み重ねてきた。しかし、プレーオフ圏内の強豪との対戦を落とし、現在5連敗中で順位も6位にまで下がった。このまま連敗が続くようではプレーイン・トーナメントに回る可能性もある。ゴベアが言うように、今一度メンタル面を見直す必要がありそうだ。