レブロン・ジェームズ

写真=Getty Images

様々な社会的貢献「アスリート以上の存在」

クリッパーズ指揮官のドック・リバースは、レブロン・ジェームズをアスリート以上の存在、社会における模範的な存在として称賛している。

クリッパーズは、10月6日にレイカーズとプレシーズンゲームで対戦する予定で、前日練習後、リバースはメディアの取材に応じ「レブロンは、周りが思っていた以上のことを、キャリアを通じて成し遂げている。彼ほどの影響力をバスケットボール界で持つ選手はいないと思う。成功するとは思われていなかった。周りの予想を上回るだけのことをやっている」

またリバースは、「彼は、過去に一度だってコート外で問題を起こしたことがない。言うべき時に意見も言っている。彼以上のロールモデルを、私は知らない」と続けた。

2016年に白人警官がアフリカ系アメリカ人を射殺した事件に端を発し、報復のためアフリカ系アメリカ人が白人警官を殺害する事件が起こるなど、アメリカ国内で人種間の分断が問題視された際、レブロンは、盟友であるドウェイン・ウェイド、カーメロ・アンソニー、クリス・ポールと『ESPN』が主催するスポーツ選手を対象とした年間表彰式『ESPY賞』授賞式に登壇し、暴力根絶を訴えた。また、『CNN』とのインタビューでは、アメリカ合衆国大統領であるドナルド・トランプについて「人種を分断させようとしている」と痛烈に批判し、話題を集めた。

そして今秋には、地元であるオハイオ州アクロンに『I Promise School』という公立の学校を設立した。経済的に苦しい家庭に生まれた子供たちに教育を受けさせる機会を与えるため、レブロンは学校設立という形で、永続的にこれからの世代を支えようとしている。同校は授業料無料の学校で、卒業生がアクロン大学に進学した場合、その授業料まで保障される。また、子供たちだけでなく、彼らの両親にも高校卒業と同程度の資格を得る支援、仕事を斡旋するサポートも請け負う巨大な組織を、彼は作り上げたのだ。

リバースは、レブロンがレイカーズ移籍後、学校設立について語った動画のフレーズを引用し、メディア対応をこう締めくくった。

「彼は、アスリート以上の存在だ」