第3クォーターだけで32得点の大爆発
現地3月14日に行われたスパーズ戦で、ティンバーウルブズのカール・アンソニー・タウンズが球団史、そしてNBAの歴史に名を刻んだ。
タウンズは、36分の出場で3ポイントシュート11本中7本を含むフィールドゴール31本中19本、フリースローも16本中15本と高確率で成功させ、キャリアハイならびに球団新記録となる60得点を記録。また17リバウンドも追加し、2000年3月6日の試合で61得点23リバウンドをマークしたシャキール・オニール以来となる1試合60得点17リバウンド超えを果たしたビッグマンとなった。
タウンズは「試合前から『何が何でもこの試合に勝たないといけない。そのためなら何だってやる』とチームメートに言っていた」とコメント。その言葉通り、彼は第3クォーターだけで32得点を記録してチームを引っ張り、試合もウルブズが149-139で勝利した。
手書きで『60』と書かれた一枚の紙を持って会見に出席したタウンズは、チームメート、そしてヘッドコーチのクリス・フィンチへの感謝を語った。第4クォーター終盤にトップ・オブ・ザ・キーから3ポイントシュートを決めて大台に到達したタウンズは「コーチがコートに戻してくれて、『60点を狙え』と言ってくれた。チームメートも後押ししてくれて、あの場面では自分がシュートを打たないといけない状況だった」と笑った。
そして、2年前に新型コロナウイルスに感染して他界した母親の『サポート』もあったと続けた。「目が痛くて視界が良くなくて、最後の3ポイントシュートは少し右寄りだったんだけど、60点が目前だったし、ママがちょっとだけ左にプッシュしてくれたんだと思う。ママのおかげでもあるね」
相棒のディアンジェロ・ラッセルは「チームの全員が喜んでいる。みんなが自分のことを考えずにプレーしていた。その部分こそ高く評価されるべきだし、彼のパフォーマンスもすごかった。でも、ウチの全員が(タウンズの60得点を)見たいと思っていたんだよ」と話している。
敵将であるグレッグ・ポポビッチも「カールはファンタスティックだった」と、タウンズを絶賛した。「ドライブも、シュートも、彼は常に全力でプレーする。とてつもない選手だ。驚きでもなんでもないことだが、今日の彼は特別な存在だった」
4年ぶりのプレーオフ進出を目指すウルブズは、現在西カンファレンス7位。プレーオフにストレートインできる6位につけているナゲッツを1.5ゲーム差で追っている。