トレードについて「チームにとってプラスになるなら、球団は決断を下す」
現地1月30日のティンバーウルブズ戦で左膝前十字靭帯を断裂する重傷を負ったジョー・イングルズは、その後ジャズ、トレイルブレイザーズ、スパーズの3チーム間トレードによりジャズからブレイザーズにトレードされた。
先日、シカゴで手術を受けたイングルズは、自宅のあるユタでのリハビリをブレイザーズから許可されたため、慣れ親しんだ環境で復帰に向けた第一歩を歩むこととなった。術後にラジオ番組『The Zone Sports Network』に出演したイングルズは、8年在籍したジャズ退団、リハビリ、フリーエージェントになる今年のオフについて語った。
トレードを通達された際に家族も含めて驚いたと話したイングルズだが、NBAのビジネス面を理解しているベテランは「ジャズは僕をトレードするべきではなかった、なんて言うつもりはない」と数週間前の出来事を振り返った。「ビジネス面について学ばないといけない。自分と球団関係者、もしくは地元コミュニティと近しい関係性を築けたかどうかは関係ない。チームにとってプラスになるなら、球団は決断を下す」
今シーズン終了後に現在の契約を満了するイングルズは、オフにフリーエージェントになる。通常であれば、前十字靭帯を断裂した選手は復帰までに少なくとも1年はかかるため、2022-23シーズン開幕前に彼にオファーを提示する球団が現れるかは分からない。ただ、膝の構造に問題はなく、完治が見込まれているのは不幸中の幸いだ。高いバスケIQと技術、正確なシュート、ディフェンスによりNBA選手としての立ち位置をつかんだイングルズなら、復帰後もケガをする以前と同様のプレーは可能だろう。
イングルズは去就について「ジャズに復帰したいとか、ポートランドでプレーしたいとか、そういうことを言うつもりもない。あらゆる選択肢を残しておきたい。僕と交渉したいチームの話を聞く」と答えている。
「リハビリを始めてからの数週間は、とにかく基本的な動作を行うんだ。まずは足首を動かせるようにして、それから少しずつ膝の可動域を広げていく」とイングルズ本人が語ったように、復帰までの道のりは長い。
地元オーストラリアから海外リーグを経てNBA選手になったイングルズならば、長期のリハビリ、トレーニングとも辛抱強く向き合えるだろう。次の所属先がどこになるのかも含め、彼の復帰を楽しみに待ちたい。