「僕が毎ポゼッションでポストアップしなくてすむからハッピー」
ティンバーウルブズ戦でお披露目されたジョエル・エンビードとジェームズ・ハーデンのデュオは、結成から2試合目となった現地2月27日のニックス戦でも驚異的なパフォーマンスでセブンティシクサーズを勝利に導いた。
マディソン・スクエア・ガーデンでニックスと対戦したシクサーズは、エンビードが37得点9リバウンド3アシスト4ブロック、ハーデンが29得点10リバウンド16アシストのトリプル・ダブルを記録し、125-109で勝利した。
試合後の会見でエンビードが「アンストッパブル」と自画自賛したように、ハーデンとのデュオは対戦相手にとって脅威でしかない。ハーデンに目を向ければエンビードが点を決め、エンビードを注意すればハーデンの仕事が楽になる。さらに2人を意識しすぎると他の選手がオープンになる、という悪循環に陥ってしまうのだ。
ニックス戦でのエンビードは、キャリアハイであり、今シーズンのNBA最多となる23本(27本中)ものフリースローを成功させた。またシクサーズが試合を通して成功させたフリースロー39本(44本中)という数字も今シーズンのリーグ最多となっている。
100-100の同点で迎えた第4クォーター残り9分からシクサーズが記録した12得点中10得点がフリースローによるものだった。リズムを崩したニックスに対して、シクサーズはその後マティース・サイブル、トバイアス・ハリスの3ポイントシュートでトドメを刺した。
エンビードは「ジェームズは素晴らしいパサーでもあって、自分以外に相手の注意を引きつけられる選手。だから対戦相手は決断をしないといけないんだ。僕をガードするのか、彼を抑えようとするのか。僕たちをガードしようとすればウチのシューターが点を取ってくれるし、マティースがリムに向かって行く」と語った。「こういうプレーを続けないといけない。それはロッカールームで全員が声にしていること。僕が毎ポゼッションでポストアップしなくてすむからハッピーだよ」
ここまではすべて順調でも、ハーデンは「シクサーズではまだ2試合目。先は長い」と気を引き締めている。それでも、デビューからの連勝は良い兆候だ。「連勝できたのはうれしいし、今日の勝利の方が前回の試合より内容が良い。接戦になって、そこから勝つ方法を見いだせたわけだからね。これからも今の方向性に沿って続けて、みんなでコミュニケーションを取りながらやっていく。それで出る結果を受け入れる。ただ、僕たちはチームの力に自信を持っている」
マディソン・スクエア・ガーデンでの試合でも多くのシクサーズファンの姿があった。次戦の相手もニックスだが、舞台はフィラデルフィアに移って行われる。「今日もまるでフィリーで試合をしているように感じた」と笑顔だったハーデンは、移籍後初のホームゲームを楽しみにしている。
「次の試合の歓声レベルは、きっとさらに大きくなるだろうね。水曜の試合が楽しみだよ」