第2クォーターは26-20と上回り一時は逆転に成功
バスケットボール男子日本代表は2月27日、沖縄アリーナで行われているワールドカップ予選Window2の第2戦となるオーストラリア戦に挑んだ。
日本の先発は富樫勇樹、西田優大、佐藤卓磨、谷口大智、ルーク・エヴァンスの5人。サイズがありながら機動力もあるオーストラリアに対して、日本は富樫を中心に積極的なプレーを見せ、開始2分半で6-2と好スタートを切った。前日のチャイニーズ・タイペイ戦でも身体を張った守備やリバウンドで貢献したエヴァンスは、この試合でもセカンドチャンスをモノにしてチームを支える。
しかし、相手にトランジションからのシュートを立て続けに許し、第1クォーター中盤で8-9と逆転を許した。その後は拮抗したが、日本はインサイドのディフェンスでファウルが混み、残り3分半でチームファウルは5つに。また、オフェンスでは、オーストラリアのペイントエリアに入れさせないハードな守備に苦戦し、日本がやりたい速攻を相手に許す0-13のランを浴びて、第1クォーターを14-22で終えた。
それでも、第2クォーターのファーストプレーで若きエース、西田がドライブからの難しいシュートを決め切ると、富樫も3ポイントシュートで続き、開始1分で19-22と点差を詰めていく。また、第1クォーター終盤は相手の守備に苦戦し、外でボールを回す時間が続いたが、第2クォーターになると西田や野本建吾の積極的なアタックに、富樫とエヴァンスのピック&ロールが決まるなど、オフェンスにリズムが生まれ始める。
オーストラリアのゾーンディフェンスに対しても、日本は自分たちのリズムで3ポイントシュートを放っていき、富樫と谷口大智による連続3ポイントシュートで、残り5分を切ったところで34-33と逆転に成功した。その後は一進一退の攻防となり、40-42で前半を終えた。
最後まであきらめない姿勢を見せるも点差は縮まらず
日本が2点を追いかける展開で迎えた後半。ディフェンスの連携ミスからニック・ケイに3ポイントシュートを許すと、その後もオーストラリアのオフェンスリバウンドを止めることができず、立ち上がりで連続9得点を許し、40-51と2桁ビハインドを背負う展開に。
日本が要求したタイムアウト明け、西田のキックアウトから富樫が3ポイントシュートを決めて、残り約5分半でようやく日本は初得点を挙げる。富樫と佐藤がトラップを仕掛けてボールを奪ったりと好守も見せた日本だったが、オーストラリアのペイントエリア内からの得点を止めることができず、点差が縮まらない。第3クォーターの日本の得点は富樫の3本の3ポイントシュートのみで、9-22とビッグクォーターを許し、49-64で第4クォーターへ。
15点差で迎えた第4クォーターも、立ち上がりでオーストラリアにディープスリーやセカンドチャンスポイントから連続得点を許し、開始1分で49-69と20点ビハインドに。安藤誓哉のアタック、アイザイア・マーフィーの思い切った仕掛けからのバスケット・カウント獲得など、日本はその後もあきらめない姿勢を見せるが、点差を縮めることができず、最終スコア64-80で敗れた。
日本は序盤から積極的なオフェンスや足を使ったディフェンスを見せたが、一つのミスから一気に相手にペースを握られてしまうなど、あらためてオーストラリアの強さを見せつけられた試合となった。それでも、世界レベルのオーストラリアを相手に前半は拮抗した試合を見せ、日本らしいバスケットをできた時間帯もあっただけに、今後の日本の成長に期待したい。