ブランドン・イングラム&CJ・マッカラム

ケミストリー構築に繋がった『ディナーミーティング』

現地2月25日に行われたペリカンズvsサンズの一戦は、新戦力のCJ・マッカラムが32得点6リバウンド4アシスト、ブランドン・イングラムが28得点5リバウンド7アシストの活躍でチームを牽引し、ペリカンズが117-102で勝利した。サンズが司令塔のクリス・ポールをケガで欠いた状態で、しかも前日に続いての連戦だったとはいえ、この試合まで48勝11敗と圧倒的なリーグトップに立つサンズの連勝を8で止めたことは、ペリカンズにとって自信になる。

マッカラムが加わってからまだ6試合しか消化していないにもかかわらず、イングラムとの連携は日に日に改善している。この試合では第1クォーターに2人で合計18得点(マッカラムが8得点、イングラムが10得点)を記録し、42-31でサンズを上回った第3クォーターにはイングラムが13得点、マッカラムは要所でサンズからフリースローを獲得して試合の流れを相手に渡さなかった。

短期間でケミストリーを築き始めている背景には、彼ら2人と指揮官ウィリー・グリーンによるコミュニケーションがある。3人は、先日夕食をともにしたことを試合後に明かしている。マッカラムは「バスケットボールに対する自分の考え、どういうプレーを好むか、コートのどこでパスをもらうのが好きか、そういう話をしただけ。でも、コートの外で良い関係を築いていけば、コート内で円滑にコミュニケーションを取れるし、お互いに信頼し合ってプレーできる」と『ディナーティング』の内容を明かし、イングラムも「CJの姿勢から学ばせてもらった」とコメントしている。

2人のコンビネーションについてマッカラムは「彼は完璧なプレーだった」と、新たな相棒のイングラムを称える。「今日はアグレッシブで、フリースローを11本(10本成功)も獲得した。彼には、『自分を乗り越えられるのは自分だけ。それだけ素晴らしい才能を持っているのだから、それを最大限に生かすべきだ』と伝えた」

ペリカンズは24勝36敗で西カンファレンス12位。11位のスパーズとはゲーム差なしの状態で、プレーイン・トーナメント進出枠の10位につけているトレイルブレイザーズをわずか1ゲーム差で追っている。ザイオン・ウイリアムソンはただ欠場が続いているだけでなく球団との関係が破綻したと噂されており、チーム状況は決して良くないが、マッカラムの加入でその雰囲気には変化が見られる。

チームに足りなかった経験とリーダーシップを併せ持つマッカラムは、若手の多いペリカンズに良い影響を与えている。個人としても3試合連続、そしてペリカンズ加入後の6試合で4度目の30得点超えをマークしており、個人としても好調を維持している。

イングラムとのワンツーパンチで今後どこまで順位を上げられるか、現地27日に行われるレイカーズ戦も、新チームの実力を測る良い機会になりそうだ。