ダービス・ベルターンス

「大きな目標のためにプレーできることに興奮しているよ」

ダービス・ベルターンスはトレードデッドライン当日にマーベリックスに移籍することになった。彼は2019-20シーズンに3ポイントシュート成功率42.4%、15.4得点を記録して、リーグ屈指のシュート力を披露したが、20-21シーズンは39.5%の11.5得点、そして今シーズンは35.1%の5.7得点と低調な出来に。サイズはあってもフットワークに課題のある彼は、シュートが決まらなくなるとディフェンスの課題が浮き彫りになる。ウィザーズではプレータイムが14.7分まで落ち込み、存在感が薄れていた。

それでも彼は自信を失っておらず、今回のトレードを機に復活するつもりだ。「ウィザーズではプレータイムの多い選手が3人いて、あとは競争だった。それだと『もっと試合に出たい』、『もっと大きな役割が欲しい』というエゴが出てくる。みんなプレータイムが安定せず、試合に出れば自分のアピールに必死になる。僕もその一人になっていた。それじゃチームケミストリーは生まれない。特に僕の場合は、自分でボールを持ってクリエイトするタイプじゃなく、チームで作ったチャンスがあってこそ活躍できるタイプだからね」

トレードが決まった当初は同じラトビア出身のクリスタプス・ポルジンギスとチームメートになれると喜んだそうだが「そっちにトレードされたから一緒にプレーできるぞ」とメッセージを送ったところ、ポルジンギスからも同じ内容のメッセージが届いたそうだ。「まさか、お互いがトレードされるとはね」とベルターンスは笑う。

ただ、今回のトレードは彼のモチベーションを奮い立たせている。「カンファレンス5位のチームに来て、大きな目標のためにプレーできることに興奮しているよ」と彼は言う。「好調のチームにシーズン途中に加わるんだから、まずはコーチがどう僕を使おうとしているのかを見極めて、忠実に実行したい」

「ルカ(ドンチッチ)は対戦相手からしたら大変な相手だ。1対1じゃ止められないから、チーム全体で止めにいかなきゃいけない。だからこそシューターが大事になる。ジェイレン(ブランソン)もスペンサー(ディンウィディー)も同じで、良いスペーシングをして彼らを助け、シュート力でチームに貢献したい。ドンチッチは一人じゃ止められない、だからと言ってシューターを空けておくわけにはいかない、という感じで相手ディフェンスを困らせたいね」

「ここ最近はプレータイムが短かったけど、練習はしっかり積んできている」。ベルターンスは、現地15日のヒート戦から出場するつもりで調整しているそうだ。『ラトビアンレーザー』復活なるか、新天地での働きに注目したい。