「彼が開花していくのを見られるのは楽しい」
アンドリュー・ウィギンズは2014年のドラフト全体1位指名でNBA入りし、1年目は全82試合に出場して平均16.9得点、4.6リバウンド、2.1アシストを記録して新人王を獲得した。2年目以降も平均20.7得点、23.6得点と数字を伸ばしたが、当時所属していたティンバーウルブズを勝たせることはできず、2015年のドラフト全体1位指名で加入したカール・アンソニー・タウンズに続く2番手という立ち位置が続いた。
それでも、2019-20シーズン中のトレードでウォリアーズに加入して以降、彼は本来の輝きを取り戻し、キャリア初となるオールスターのスターターに選出された。ウォリアーズでの平均得点は、1年目が19.4得点、2年目が18.6得点、そして今シーズンが18.3得点でウルブズ時代を超えているわけではないが、今シーズンのフィールドゴール成功率48.7%と3ポイントシュート成功率41.6%はキャリアハイの数字だ。また、ウルブズ時代にはディフェンスの評価が低かったが、ウォリアーズに来て以降は守備でもチームに貢献している。
ウィギンズのオールスターのスターター選出には賛否両論あっただろう。しかし、ウォリアーズの指揮官スティーブ・カーはオールスター初出場が決まって以降のウィギンズの変化を『NBC Sports』の取材で語った。
「アンドリューはすごく謙虚で控えめな男なんだけど、スターターに選ばれたことで、これまで以上に自信を持つようになった。1週間前にオールスターに選ばれた時からとても良い感じで、シュートも決まっているし、自信を持ってプレーできているから見ていて気持ちが良い。彼はちゃんと自分の仕事をこなしてくれるしね。何年にも渡って酷い評価を受けたり、いろいろなストレスがあったと思う。だけど、そういうことも彼は対処してきた。ひたすら謙虚に取り組み続けて、この機会を勝ち取ったんだ。彼は今、最高のプレーをしているよ」
こうウィギンズの人間性を称えると、「優柔不断なところがないから、彼のプレーはスムーズなんだ」とプレー面についても語った。「オープンなら躊躇することなくシュートを打つし、ディフェンスでもアグレッシブだ。彼は静かながらもとても自信に満ちている。彼が開花していくのを見られるのは楽しい」
ステフィン・カリー、ドレイモンド・グリーン、クレイ・トンプソンといったオールスター選手の仲間入りを果たしたウィギンズ。西カンファレンス2位と好調をキープしているウォリアーズに欠かせない存在となったウィギンズの今後が楽しみだ。