川崎ブレイブサンダース

25-11のビッグクォーターを作り、前半で19点の大量リード

レバンガ北海道vs川崎ブレイブサンダースの第2戦は20本中11本の3ポイントシュートを沈め、前半で19点の大量リードを奪った川崎がそのまま逃げ切り、97-85のハイスコアリングゲームを制した。

序盤は互いに高確率でシュートを決め合う打ち合いとなった。川崎はマット・ジャニングがスクリーンからのキャッチ&シュートを迷いなく打ち続け、4本連続で3ポイントシュートを沈める。周りのメンバーも積極的にシュートを放ち、チームで12本中8本の3ポイントシュートを成功させて先行した。一方の北海道もデモン・ブルックスの2本を含む、チームで8本中4本の3ポイントシュートを成功させて対抗。ショーン・ロングは囲まれながらもペイントエリアでシュートをねじ込み強さを見せた。また、このクォーターだけで9アシストを記録したように、合わせのプレーが上手く決まり、ロングとブルックスの2人で20得点を挙げ28-33と食らいついた。

だが第2クォーターに入ると、ディフェンスの強度を上げた川崎が主導権を握る。インサイドを起点にしたい北海道に対し、簡単に中へボールを入れさせず、連続でターンオーバーを誘発する。篠山竜青のスティールから増田啓介への速攻へと繋ぎ、約3分間を無失点に抑えた川崎がリードを2桁に乗せた。さらに川崎は北海道がタイムアウトを取った直後に前線からプレッシャーを仕掛けてボールを奪い、再び増田が得点と抜け目のないプレーを見せた。

川崎のディフェンスの前に思い切りよくシュートが打てなくなってしまった北海道は、ダニエル・ミラーの躊躇した末に放った3ポイントシュートがエアボールとなり、ブルックスのシュートもリングに当たらない。こうしてリズムを失った北海道はこのクォーターで11点止まりと失速した。一方の川崎は藤井祐眞がパスを散らして的を絞らせず、内外バランスの良いオフェンスを組み立てたことで、25-11のビッグクォーターを作り出した。

ファジーカスのタッチダウンパスからジョーダン・ヒースの速攻に繋げ、増田がミスマッチを突いたポストプレーでスコアするなど、試合巧者の川崎は後半に入っても攻め手を緩めず、最終クォーター残り7分半にはこの日最大となる30点のリードを奪った。試合の趨勢はこの時点で決まっていたが、あきらめない北海道がここから猛反撃を見せる。ボールムーブを改善し第1クォーターで見せたような連携プレーで川崎のゾーンを攻略すると、アーリーオフェンスから中野司の3ポイントシュートも飛び出した。さらにロングがファウルを受けながらオフェンスリバウンドを押し込み、12-0と走って点差を10点台に戻すと、メンバーを落とした川崎から主力を引きずり出した。その後、追い上げムードは下火となり、逆転には至らなかったものの、このクォーターを26-14と上回りホームのファンの前で意地を見せた。

藤井は「昨日は第3クォーター、今日は第4クォーターに追い上げられた場面もあったので、しっかり40分間集中してやらないといけない」と反省を口にしたが、「それでもパブロ(アギラール)がいない中、みんなでカバーして戦えましたし、この先もみんなで力を合わせて頑張りたい」と総括した。

また、10本中7本の3ポイントシュートを沈め25得点を挙げたジャニングは「最初のシュートを打ったときからタッチが良いなと感じ、そこからオープンで打てる時は打ち切っていました。チームメートのパスやスクリーンをかけてくれたことによって、自分が空いたので決めることができて良かったです」と、自身のパフォーマンスを振り返った。