ポール・ジョージ

写真=Getty Images

『OK3』が機能せず、「前に進まないといけなかった」

このオフに去就が注目されたフリーエージェント選手の一人、ポール・ジョージは、地元ロサンゼルスを本拠地に置くレイカーズではなく、昨年の夏にペイサーズからトレードされたサンダーとの再契約を決断した。それもこれも、昨シーズンの経験からラッセル・ウェストブルックとの『友情タッグ』に可能性を感じ、サンダーでなら優勝が可能と確信したからだった。

メディアデーで『ESPN』のインタビューに応じたジョージは、サンダーが優勝を目指すチーム作りを進めているかを聞かれ、「もちろん」と答えた。「僕にとって2年目だし、求められているレベルのプレーは理解しているつもり。今シーズンは、勝率5割以下のチームとの対戦でも、安定したプレーができると思うよ。僕は、このチームには優勝するチャンスがあると思っている。だからこそ戻ってきたんだ。チーム全員も、同じ気持ちでいる。努力してきたことを生かさないといけない。簡単なことではないけれど、自分たち次第だ」

この1年を通じて親友のような関係性を築いたウェストブルックについても、『NBA TV』とのインタビューで「ラスは、一緒に戦いたいと思える選手」と称えている。「チームに必要なことなら何でもしてくれる。だから彼は、あれだけ多くの試合でトリプル・ダブルを決められるんだよ。彼はスタッツを追っているわけではなくて、チームに必要なことなら何でもする」

昨シーズンのサンダーは、ニックスからカーメロ・アンソニーを獲得し、ウェストブルック、ジョージとのトリオ『OK3』を結成したが、プレーオフ・ファーストラウンドで敗れた。サンダーは、オフにカーメロをホークスにトレードし、ビッグ3は解散した。ジョージは、「チームメートとして、兄弟のような友人として、メロがいないのは寂しい」と語った。批判された昨シーズンの結果についても、こう答えている。

「機能しなかったものは、機能しなかっただけのこと。メロが悪いわけでも、球団が悪いわけでも、コーチが悪いわけでもない。ただ機能しなかったということ。僕たちは前に進まないといけなかったし、メロは、彼にとって以前より良い状況にある。僕たちは、チームとしてシーズンに向けた準備をしないといけないから」

サンダーは、カーメロとのトレードで、ホークスから得点力のあるポイントガードのデニス・シュルーダー、セブンティシクサーズから3ポイントシュートと堅守が持ち味のティモテ・ルワウ・キャバロを獲得。また、先発センターの控えとして『未完の大器』と呼ばれるナーレンズ・ノエルと契約し、西の上位を狙える布陣を整えた。

ジョージの決断が正しかったことを証明するために、サンダーは新シーズンで結果を残すしかない。