ジャズ戦で途中交代を命じられるも、ヘッドコーチの指示に応じず
マービン・バグリー三世はキングスで4年目のシーズンを迎えているが、開幕から12試合で彼が出場したのは1試合のみ。2018年のドラフト1巡目2位指名の彼はケガがあるわけではなく、貴重な戦力なはずだが、球団との関係はすでに破綻しているようだ。
開幕戦のローテーションに入らなかったことにバグリーは腹を立てた。彼のエージェントは「彼の価値に全く見合わない選択だ。これはキングスの管理がなっていないからだ」と、キングスを批判している。開幕2戦目のジャズ戦で10分だけプレーしたのが唯一の出場。そして現地11月8日のサンズ戦、ヘッドコーチのルーク・ウォルトンが選手交代を命じた時、バグリーはこれを拒んだ。くすぶっていた火種が炎を上げた瞬間だった。
ウォルトンはバグリーの件について「彼も他のメンバーもチームに必要で、それぞれが自分に何を期待されているのかを理解し、前に進むことが重要だ」とコメントし、詳細について説明しようとはしなかった。
『バブル』のシーズンには13試合しかプレーせず、昨シーズンも72試合中43試合の出場。NBAでの3シーズンで14.4得点、7.5リバウンドとスタッツは残しているのだが、ケガをするたびに復帰まで長い時間を要し、父親やエージェントがSNSで誰かを口撃するなどトラブルも目立つ。2018年ドラフトの同期は、3位がルカ・ドンチッチ、5位がトレイ・ヤングで、すでにチームの絶対的なエースとなっている。彼らに比べるとバグリーが見劣りするのは否めない。「こんなはずではなかった」との思いが、キングスに対する不満に繋がっているのかもしれない。
ただ、こうなると関係修復を図るよりも、トレードでお互い別の道を選ぶべきだろう。キングスがバグリーに契約延長をオファーすることはもはや考えられない。逆に他のチームから見れば、気持ちを新たにバスケに向き合えば貴重な戦力になり得る人材だ。12月15日になれば今夏にフリーエージェントで契約を結んだ選手がトレードできるようになるが、早くもピストンズがその前にトレードに応じるとの噂が出ている。