アデトクンボが契約合意しない場合に起こる争奪戦への準備
現在のNBAで最大の関心事はヤニス・アデトクンボがバックスと5年2億2800万ドルのスーパーマックスでの契約延長にサインするかどうかだ。契約延長の期限は12月21日で、その日までに合意しなければアデトクンボは来年夏にフリーエージェントになり、各チームによる熾烈な争奪戦が始まる。
アデトクンボ獲得を狙う球団は、超大型契約を結ぶために十分なキャップスペースを確保する必要がある。レイカーズでいえば、レブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスのスーパースターとの契約を抱えたままではキャップスペースに余裕はない。デイビスは現時点では契約延長にサインしていないが、他チームへ移籍する可能性はゼロに近い。『ESPN』はデイビスが再契約を保留しているのは、アデトクンボをレイカーズに呼び寄せるためではないかと報じた。デイビスはアデトクンボが退団を決意した場合に来年レイカーズに移籍できるように自身の契約内容を調整するつもりだという。
アデトクンボのレイカーズ加入シナリオはこうだ。12月21日までにアデトクンボがバックスと契約延長に合意しなければ、デイビスは2年目がプレーヤーオプションの2年契約を結ぶ。来夏にオプションを拒否して契約を破棄、レブロン・ジェームズもデイビスと同じように来夏プレーヤーオプションを拒否すれば、アデトクンボとサインできるキャップスペースが生まれる。
デイビスとレブロンはアデトクンボとサインした後で再契約すれば良い。ただ、2人とも年俸の大幅な減額は免れず、さらにはトレードや契約解除などロスターも大幅に変更することになるだろう。ケンテイビアス・コルドウェル ポープ、カイル・クーズマ、アレックス・カルーソ、新加入したマルク・ガソルやモントレズ・ハレルなど主力が放出される可能性は高い。
アデトクンボがレイカーズに加入するには大きなハードルがいくつもあるが、バックスとの契約延長を保留している間は可能性は残る。デイビスとレイカーズからすれば、その可能性を自ら排除する必要はないというのが本音かもしれない。