デュラントはフィールドゴール14本中10本でオフェンスを牽引
中国とのリオデジャネイロ五輪グループリーグ初戦で119-62で大勝したアメリカのオフェンスを引っ張ったのは、2012年のロンドン大会に続き2度目のオリンピック出場となったケビン・デュラントだった。
8本中5本の3ポイントシュート成功を含むフィールドゴール14本中10本をマークしたデュラントは、ゲームハイとなる25得点を記録。試合後のインタビューでは、「良いリズムに乗れると、ベンチでチームメートが興奮する姿を見たくなるものだ。正直に言って、シュートを決めるよりも気分が良いかも。皆が興奮している姿を見ると、僕も乗っていける」と語った。
「1本目の3ポイントシュートを決めた後、皆がシュートを打てと言ってくれた。カイリー(アービング)も、僕がシュートを決めるたびに近くに来てくれようとした。ベンチの皆も最高だったし、全体的に良い試合だった」
選手層の厚さ、爆発的なオフェンス力ばかりに注目がいきがちだが、アメリカはディフェンスで試合の流れをつかんでいる。
中国戦ではリバウンド数で52-29で圧倒。相手から24本ものターンオーバーを奪い、中国のフィールドゴール成功率を35.7%に封じた。ディフェンス指導のスペシャリストとして知られるティンバーウルブズの指揮官、トム・シボドーが代表アシスタントコーチとして加わっている効果を聞かれたデュラントは、「シボドーのおかげで、間違いなく自分の守備は向上している。彼のアドバイスに耳を傾けることで上達している。彼の下でプレーできて感謝しているよ」と語った。
「年齢を重ねると、バスケットボールの試合に勝つ上で必要な技術が分かってくる。以前よりも、ディフェンスを正しく理解できていると思う」
3大会連続の金メダル獲得に向け、視界良好と思われているアメリカだが、気になるのは試合序盤に見られるオフェンスの停滞だ。中国戦でも、開始4分間は6-4とスコアが動かなかった。
デュラントは言う。「皆、五輪ということで不安になったり、興奮していることが影響していると思う。でも、何試合かプレーすれば解消されるはずだ。試合開始から終了まで、良いバスケットボールができている。試合が進む中で展開も落ち着いているし、ディフェンスで相手のプレーを止めて、点も取れている。守備は安定しているから、確実に点を取れない時には、ディフェンスに頼ってしまう。それでも、全体的には素晴らしい内容だったよ」
立ち上がりのオフェンスが改善されれば、死角はないに等しい。8日に行なわれるベネズエラとの予選ラウンド2試合目では、序盤から大量リードを奪えるかどうかに注目だ。