スペンサー・ディンウィディー

「ディフェンスと戦う気持ちがこのチームの持ち味」

12月8日のネッツvsナゲッツは終盤まで1ポゼッション差の接戦が続くも、残り1分を切ってからスペンサー・ディンウィディーがスピードに乗ったドライブから連続得点を挙げ、105-102で勝利した。これでチームは3連勝。通算成績も13勝10敗と貯金を積み上げるとともに、プレーオフ圏内に食い込んでいる。

この好調を支えているのはディフェンスの向上だ。ケビン・デュラントは今シーズン全休で、オフェンスで相手を上回ることは望めないと、ディフェンスの改善がチームのプライオリティとなった。

シーズン最初の11試合はディフェンスエフィシェンシーがリーグ25位、成績も4勝7敗と振るわなかったが、ここからディフェンスに力を入れて、直近の12試合ではディフェンスエフィシェンシーがリーグ11位まで向上。成績も9勝3敗と持ち直した。

ナゲッツ戦で24得点8アシストを記録したディンウィディーが試合後に語ったのは、2本のクラッチシュートではなくディフェンスだった。「チーム総得点の70%を取る選手たちが欠場しているんだから、他に方法はないよ」

実際、1試合平均28.5得点のカイリー・アービングと16.8得点のキャリス・ルバートをケガで欠きながらも勝っているのだから、残る選手たちには大きな自信となっている。ディンウィディーは「ディフェンスを頑張って失点を100点くらいに押さえれば勝てる。ディフェンスと戦う気持ちがこのチームの持ち味さ」と話す。

この試合でもネッツのディフェンスは光っていた。ナゲッツに対しペイント内での得点で66-22と圧倒。リバウンド数も48-37と上回った。

ラスト1分、ディンウィディーのシュートで101-100と逆転に成功した直後、ニコラ・ヨキッチがゴール下でジャレット・アレンに押し勝って、ナゲッツに再びリードをもたらす得点を決めている。だが、ディンウィディーが再びドライブレイアップを沈めて再逆転した後、同じくヨキッチがアタックした際には、アレンをかわすスピンムーブを読み切ったトーリアン・プリンスがヘルプに飛び込み、得点を許さなかった。

ネッツはこうしたディフェンス力で接戦を競り勝っている。夏にはデュラントとアービングとの契約で注目を集めたが、実際にはディンウィディーを始めとする選手たちがタフに戦うことで結果を残している。ここからどんなチームに成長していくか、ファンならずとも楽しみだ。