アシスタントコーチにはキッドの就任が濃厚
モンティ・ウィリアムズ、タイ・ローソンとも合意できなかったレイカーズだったが、ようやく新たな指揮官が決まったようだ。
レイカーズは、以前ペイサーズのヘッドコーチを務めたフランク・ボーゲルと、ヘッドコーチ就任に関して合意したと『ESPN』が伝えた。
『ESPN』によれば、レイカーズは5月11日に、ボーゲルの代理人と契約手続きを完了したという。また、ルーとの交渉に関する話でも明かされた通り、ボーゲルのアシスタントコーチには、バックスの前ヘッドコーチ、ジェイソン・キッドが加わる予定と言われている。
45歳のボーゲルは、2010-11シーズン途中から2015-16シーズンまでペイサーズの指揮を執った。当時はレブロン・ジェームズ、ドウェイン・ウェイド、クリス・ボッシュの『スリーキングス』を擁したヒートがNBAを席巻していた。そして、東カンファレンスでヒートと激闘を繰り広げたチームこそ、ボーゲルのペイサーズだった。
当時のペイサーズは、ディフェンスに優れたチームという印象が強い。それはスタッツにも表れており、ボーゲルがフルタイムで指揮を執り始めた2011-12シーズンから15-16シーズンまで、ペイサーズは常に100ポゼッションあたりの平均失点を表すディフェンスレーティングでトップ10入り。カンファレンス・ファイナルでヒートと対戦した12-13、13-14シーズンのディフェンスレーティングは、リーグ1位だった。2018-19シーズンのディフェンスレーティングがリーグ13位だったレイカーズにとっては、課題の守備改善に向けて適任と言えるだろう。
また、バックスの指揮官時代にヤニス・アデトクンボを育てたキッドがアシスタントコーチに就任すれば、ロンゾ・ボールや若手の成長にも繋がると見られている。そしてキッドは、現役時代にアメリカ代表でレブロン・ジェームズと共闘した経験があり、レブロンも彼をリスペクトしている。
ただ、この新体制1年目から優勝を目指せるチームになるかは未知数。そして、今年のオフにフリーエージェントになる大物選手が、レイカーズへの移籍に関心を示すかどうかも分からない。
マジックのヘッドコーチ時代には結果を残せなかったボーゲルが、名門再建の道筋を作り出せるかどうか、その手腕に注目が集まる。