山本麻衣

11点差で折り返した前半の戦いぶりには手応え

バスケットボール女子日本代表はパリオリンピックの初戦でアメリカ代表と対戦し、76-102で敗れた。

その後、日本バスケットボール協会(JBA)がヘッドコーチや選手のコメントを紹介している。指揮官の恩塚亨は「前半はチームとしてある程度は狙い通りのゲーム展開を作ることが出来ました」とし、両チーム通じて最多となる5本の3ポイントシュートを射抜いた山本麻衣も「前半は自分たちらしいバスケットが出来て戦えたと思います」と、39-50で終えた前半戦の手応えについて語った。

離されては食らいつく『粘り』を見せた日本だったが、マッチアップする全員がミスマッチとなるアメリカの圧倒的な高さの前に後半は次第に突き放されていった。山本は自分たちが目指すバスケットを継続することの難しさを痛感したという。「後半に自分たちのバスケットができず相手に走られてイージーな得点やパスを決められました。40分間自分たちのバスケットを継続しないと世界では戦えないと感じました」

2メートル級の選手がひしめくペイントエリアで奮闘し、3ポイントシュートも2本沈め、ゲームハイ(タイ)となる24得点を挙げた髙田真希も「相手の高さにやられてしまいオフェンスの終わり方が悪かった時にブレイクされて点差が開いてしまったのは修正しないといけない」と、山本と同様の見解を示した。

スコアが示すように完敗を喫した日本だが、3ポイントシュートは39本中15本の成功(38.5%)と目標値に近い数字を記録した。それでも、恩塚ヘッドコーチは3ポイントシュートを多く打てたことを評価しながらも、精度については満足しなかった。「東京オリンピックの時にはアメリカに日本の3ポイントを消されてしまいシュートを打てなかったのですが、今回はチームとして足を止めずにシュートチャンスを作り戦うことは出来たと思います。そのオープンシュートをもう少し決め切りたかったです」

日本は黒星スタートとなったが、もちろん予選グループ突破の可能性はまだある。髙田も「予選グループを突破するには、一つひとつの勝ちがすごく大事になってくるので、しっかりチーム全員でタフに戦い次は絶対に勝ちたいと思います」とあらためて意気込んだ。

日本はこの後、8月1日にドイツ、4日にベルギーと対戦する。2連勝し、2勝1敗で終えれば予選を突破する可能性は高い。しかし、1勝2敗で3位となった場合、他のグループ3位との得失点差が関係してくるため、できるだけ差を広げて勝つ必要がある。髙田の言う「一つ一つの勝ちがすごく大事になってくる」とは、大差での勝利の意味も含まれている。