「調子が良いとは感じていたけど、40得点超えとはね」
現地12月14日、キングスはホームにサンダーを迎え、終盤に詰め寄られたものの第4クォーター序盤に得た14点のリードを生かし、128-123と逃げ切った。
試合前にキングス指揮官のマイク・ブラウンが「リーグ屈指の若いタレントの対決だから、見応えがあるだろう」と予言した通り、ディアロン・フォックスが41得点7アシスト、シェイ・ギルジャス・アレクサンダーが43得点9アシストと、両チームのエースによる華やかなオフェンスの共演となった。派手な打ち合いの展開の裏では課題も多く、キングスは不用意なターンオーバーを連発して最後にヒヤリとさせられたし、サンダーはシェイ以外の選手のシュートがあまりに入らず、特にセカンドユニットは低調だった。
勝利の立役者となったフォックスは「40得点を超えているなんて気付かなかった。プレーしている時はとにかく集中しているから、数字のことは気にしないものなんだ。調子が良いとは感じていたけど、40得点超えとはね」と、自らの好調ぶりに驚いた様子。
フォックスとシェイは、ケンタッキー大の1年違い。フォックスは1年だけ大学でプレーしてNBAドラフトにエントリーしたため、シェイと一緒にプレーした経験はないが、同じワイルドキャッツとしての絆はある。「すごく仲が良いというわけじゃないけど、時々は話をしている。ドラフトが終わって、僕やバム(アデバヨ)、マリーク(モンク)が大学に戻った時に、シェイと一緒になったんだ。まだ有名じゃなかったけど、ピックアップゲームをした時点で『このチームで一番すごい選手だ』と感じた。実際、今の彼はMVP候補になっている」
フォックスは続ける。「あの時に感じた彼のすごさは、プレースタイルでありサイズであり落ち着きだけど、今はフィジカル面でずっと強くなっている。成長し続けているんだ。昨シーズンには平均得点が30を超えたけど、それも納得だよ。サンダーは彼の周りに適切な選手を配置し、チームとしても向上している。彼はこれからもっと活躍するだろうね」
フォックスとはケンタッキー大の同級生で、今もキングスでのチームメートであるモンクは、ベンチから33分の出場で18得点9アシストを記録。フォックスとシェイの勝負は甲乙つけがたかっただけに、セカンドユニットのオフェンスを牽引したモンクの働きが勝敗を分けたと言える。そのモンクも、観客と同じようにフォックスとシェイの対決を楽しんでいた。「シェイを止めなきゃいけない立場ではあるけど、オールスターガード同士の対決は単純に見ていて楽しかったよ」
キングスとサンダーの対戦は2月と4月、あと2回残されている。フォックスとシェイの対決は、シーズンが深まってチームの成熟度が進み、1試合の重みが増すことでより白熱するはずだ。