昨年、精彩を欠いたハーデンについて指揮官は「今、ジェームズは健康だ」と強調

セブンティシクサーズはレギュラーシーズンを東カンファレンス3位で終え、プレーオフのファーストラウンドで同6位のネッツと対戦する。レギュラーシーズンは故障者に苦しみ、ベストメンバーで戦えない試合も多かったシクサーズだが、ここに来て大黒柱のジョエル・エンビードを軸にジェームズ・ハーデン、タイリース・マクシーと中心選手たちのコンディションも問題なしだ。

現地11日、プレーオフに向けた最初の練習を終えたドック・リバースヘッドコーチは次のように手応えを語る。「今日の彼らは、いつものジョエルとジェームズだった。2人ともフレッシュで健康だ。調子は良いよ」

特にハーデンは3月末から左アキレス腱の痛みに悩まされていたが、それも心配ない模様だ。振り返れば昨シーズンのプレーオフ、シクサーズが本領を発揮できずに終わった大きな要因は、ハーデンが左ハムストリングの故障に苦しんだことだった。

だが、リバースは今回のポストシーズンは違うと強調する。「今、ジェームズは健康だ。昨シーズンはとてもタフだった。悪いコンディションでは、プレーオフに勝ち進むことはできない。なぜならすべての選手が、フィジカルとメンタルの両方で最大限の力でプレーするからね。もし、それができないのであれば、良いプレーはできない。それが昨シーズンのジェームズだった」

そしてリバースは、ネッツとのシリーズで鍵となるのは、しっかりとボールを動かしオフェンスをスムーズに展開できるかになると見ている。特にネッツがスイッチディフェンスを多用することも踏まえて、指揮官はこう語る。

「オフェンスを停滞させようと、みんなスイッチを使ってくる。そこで私たちは素早くロール、カットなどたくさんの動きをしないといけない。そして、ジョエルに対して相手の誰がスイッチでついて、誰がつかないのか、その違いを見ていかないといけない」

また、マクシーは、ネッツのスイッチの攻略には積極的なアタックが欠かせないと話す。「僕たちにとって、有利なマッチアップを見つけていきたい。ネッツはサイズとリーチを備えたディフェンダーがたくさんいて、すべてのポジションを守れる。ただ僕たちはネッツのスイッチに対して、スピードを武器にアタックし、自分たちのペースで攻めることができる。また、彼らはハーフコートでサイズがないので、リバウンドを取って走る展開にしたい。これこそ僕たちが目指すものだ」

今回で6年連続のポストシーズン出場となるシクサーズだが、過去5年間はすべてカンファレンスセミファイナルまでで敗退している。大一番での弱さを今度こそ払拭するための状況は整っている。