ジミー・バトラー

写真=Getty Images

「自信を持って自分にシュートを打たせてくれる」

まるで8日前の試合をプレーバックしているかのようだった。ジミー・バトラーが、11月17日のホーネッツ戦と同様、11月25日のネッツ戦でも終了間際に右ウィングからの3ポイントシュートを成功させ、セブンティシクサーズを勝利に導いた。

ホーネッツのケンバ・ウォーカーがキャリアハイの60得点を決めた熱戦をオーバータイムの末に制した試合と同様に、バトラーはウィニングショットの前にハッスルプレーでポゼッションを死守した。

ホーネッツ戦では、決勝点を決める直前のプレーで、ドライブからシュートを狙ったウォーカーの得点をブロックで阻止。エンドラインを超えそうなボールを空中で掴んでコートに戻してポゼッションを渡さず、ラストショットに繋げた。この日のネッツ戦では、124-125で迎えた第4クォーター残り19.7秒にJJ・レディックがプルアップジャンプシュートをミスした後でリバウンドを奪い、ボールを離さなかった。これでジャンプボールに持ち込み、ジョエル・エンビードが勝ってポゼッションを守ると、タイムアウト後の残り2.3秒にバトラーが決勝3ポイントシュートを成功させて敵地で逆転勝利を収めた。

バトラーは、試合後のインタビューで「最高の気分だね」とコメントし、「このチームは、試合終盤の場面でも、自信を持って自分にシュートを打たせてくれる」と続けた。

1点ビハインドの状況なら、無理に3ポイントシュートを狙う必要はなかった。そのことを聞かれたバトラーは「チームメートから『決めてこい』と言われてね。自分の好きなスポットを取れたし、得意なシュートだったからね。また決められて勝てたよ」と、答えた。

バトラーがティンバーウルブズから加わるまでの間、シクサーズは敵地での試合で大きく負け越していた。ところが、バトラー加入後からロードで3試合を戦い、2勝1敗と勝ち越している。勝った試合のウィニングショットをバトラーが決めているのだから、チームからの信頼が厚い証拠だ。

バトラー加入から7試合を終えて5勝2敗という戦績を見れば、ここまでは順調過ぎるくらい新チームは軌道に乗っている。トレード成立直後は、バトラーの気性がシクサーズにフィットするか不安視されたが、ジョエル・エンビードとベン・シモンズとのケミストリーも順調だ。ネッツ戦ではバトラーが34得点12リバウンド4スティール、エンビードが32得点12リバウンド、シモンズが13得点5リバウンド9アシスト3スティール2ブロックで勝利に貢献。彼らビッグ3の完成度も、今後さらに上がっていきそうだ。