マルク・ガソル

写真=Getty Images

「デイビッドのおかげで成長できたのは間違いない」

グリズリーズのマルク・ガソルが、チームの前指揮官デイビッド・フィズデイルとの関係性について、メディアに言及した。

オフにニックスのヘッドコーチに就任したフィズデイルにとって、11月25日にフェデックス・フォーラムで行なわれるグリズリーズ戦は、古巣対戦となる。1年前に成績不振を理由に解任されたフィズデイルだったが、解任に繋がった大きな理由の一つには、ガソルとの関係悪化が挙げられた。

グリズリーズ指揮官として最後に采配を振るった2017年11月27日のネッツ戦で、フィズデイルは第4クォーターにガソルを使わなかった。この起用法に納得できなかったガソルは、試合後メディアに不満をぶつけ、フィズデイルは、この直後に8連敗の責任を負う形でチームを去った。

24日の練習後、ガソルは、このオフにフィズデイルと電話で話をしたことを明かした。

「彼とは話をして、お互いに感じていたことを伝えた。そして、お互いに前に進んだ。プライベートの会話だったので、内容は言えない。ただ、生きていれば学ぶわけで、前に進んで、二度と同じことが起こらないようにするだけ。自分にとって何よりも大事なのは、お互いに昨シーズンから学習したということ。僕たちは昨シーズンよりもプロとして成長しているし、人間としても成長している。それが何よりも大事なことなんだ」

ニックスの指揮官として凱旋するフィズデイルに対し、ガソルがコート上でどういうコミュニケーションを取るのか注目される。ハグを交わすつもりかを聞かれたガソルは、「自分たちは競技者だからね。そういうことにはならないと思う。僕たちは、お互いのことを認め合っている。個人的なわだかまりがあるわけではないから」と、答えた。

フィズデイルも、ガソルとの関係について言及し、「我々は大人だ。あの時期には、愛情とエネルギーを注いだ。周りは、彼と私の話題にしたいのだろう。それは分かっている。だが、時間が経てば、お互いに、あの時の熱量が正しかったことは理解している。我々は勝とうとした。もう過ぎたことだし、お互いに冷静になっている。私は、彼の成長に貢献できたと思っているよ」と話した。

ガソルも、フィズデイルのおかげで3ポイントシュートを習得できたことを認め、感謝の気持ちを示している。

「デイビッドのおかげで選手として成長できたのは間違いない。昨シーズンはチームの全員にとって辛かったけれど、自分は去年より今年の方が選手として成長している。それは、彼のおかげでもある」

異なる道を歩むことになった両者だが、悪化した関係を改善させ、もう前を向いている。ガソルは否定したが、試合結果にかかわらず、2人は試合後コートサイドで歩み寄り、健闘を称え合うのではないだろうか。