フルメンバーで戦う勝負どころで真価を発揮
11勝2敗でリーグ首位を走るクリッパーズと、8勝5敗で東カンファレンス4位に位置するラプターズ。好調のチーム同士の戦いは、クリッパーズが先発全員2桁得点とバランスの良いオフェンスで勝利した。
序盤の均衡が崩れたのは、クリス・ポール、デアンドレ・ジョーダンの連続ターンオーバーを機に0-10のランを浴びてクリッパーズが逆転された第2クォーター途中。それでもクリッパーズはポールのピック&ロールから効果的なオフェンスを展開し、リードを奪い返すと、第2クォーター終了間際にJJ・レディックが3本のフリースローを沈め、54-45とリードを広げて前半を終える。
後半に入ると、前半よりもペースがアップし激しい点の取り合いとなった。両チームの攻撃力の高さがいかんなく発揮され、第3クォーターはどちらも34-34と譲らず最終クォーターへ突入した。
主力を温存する間にじわじわと点差を詰められたクリッパーズは、残り6分46秒、選手交代でミスを犯し、6人がコートに出場してしまいテクニカルファウルを取られる。このフリースローをカイル・ラウリーに決められ97-93と僅差に。
だが、ここからフルメンバーをコートに戻すと、ポールを起点に首位チームの力を見せ付ける。ポールは変幻自在のピック&ロールでミスマッチを作り出す。味方をアシストし、自らも得点を重ねリードを広げる。
試合展開に大きな影響を与えた『フリースローの差』
ラプターズはデマー・デローザンやラウリーの得点で追いすがるが、クリッパーズのオフェンスを止めることができず、なかなか点差が詰まらない。
ここでポイントとなったのがフリースローだ。ブレイク・グリフィンとデアンドレ・ジョーダンという強烈なフィニッシャーが最低でもファウルを受けてフリースローを獲得。フリースローが苦手なデアンドレ・ジョーダンも高確率で決めて、ラプターズの速攻やランを許さなかった。
ポールが3ポイントシュートと3点プレーとなるバスケット・カウントを2ポゼッション連続で決めて12点差とし勝負アリ。その後のファウルゲームを乗り切り123-115で勝利した。
クリッパーズは先発5人が2桁得点でバランスのいい攻撃を展開した。ポールが26得点12アシストのダブル・ダブルを記録。今シーズン5割に満たないフリースロー成功率のデアンドレ・ジョーダンは、14本中9本のフリースローを成功させ17得点12リバウンドのこちらもダブル・ダブルを記録した。
ポール、グリフィン、デアンドレ・ジョーダンと優勝を狙える戦力を保持しながらも、期待に見合う結果がこれまで出なかったクリッパーズだが、現在15試合を消化してリーグ首位に立ち好調を維持。今シーズンこそ『大きな成果』を出せるかもしれない。