渡嘉敷来夢

全員に求められる3ポイントシュート「自分も入るんだぞというところを見せたい」

バスケットボール女子日本代表はいよいよ明日、ラトビアとの国際強化試合を迎える。

これまで第3次、第4次強化合宿を同じメンバーで行い、チームケミストリーを高めてきたが、2月に行われたワールドカップ予選以来、約半年ぶりの試合となる渡嘉敷来夢は「久しぶりの試合なので、しっかりと自分のやるべきことをコートで表現できれば」と意気込みを語った。また、現在の日本のスタイルについてはこのように言及した。「恩塚(亨ヘッドコーチ)さんのバスケットは大阪でやった時から2回目なので、そんなに長い期間やっていなく新鮮な感じと言いますか。頭を使う、本能に任せるといった印象を受けています」

193cmの身長を誇る渡嘉敷が入ることで高さの不利は軽減され、不要なダブルチームに行かずに済み、オフェンスでもポストプレーの選択肢が増えるなどチーム全体が底上げされる。渡嘉敷も「今のチームの中で一番身長があるので、少しでもそういった部分でチームのプラスになれればいい」と言う。「中でボールを持った時は積極的に点数を取りにいったり、相手が2、3人で来た時はしっかりパスを出す練習を引き続きやっています。日本のリーグでもマークされるので、そこはいつも通りです。自分より大きい選手と戦うことが多いですが、一人で守ることができれば変にスクランブルが起きなくて済むのかなと、そういうことを意識しながら練習しています」

このように渡嘉敷の存在は攻守両面で違いをもたらしてくれる。だが「何か自分のプレーがあるかと言われるとそうでもない」と明かしたように、彼女を中心としたセットプレー自体は作られておらず、流れの中で得たアドバンテージを有効に使っていくようだ。「ミスマッチの時にセンターが積極的にドリブルで中に入っていくプレーは、私だけじゃなく全体的に増えた印象があります。相手がどんな守備をしているかによって使い分けるオフェンスがあるので、それを繰り返し練習しています」

日本は激しい守備からの高速トランジションと高確率な3ポイントシュートを軸にし、特に3ポイントシュートはコートに立つ5人全員が打つことを求められている。それはポストプレーなど比較的リングに近い場所でのプレーを得意とするセンターの渡嘉敷も例外ではなく、「チーム全員が3ポイントシュートが打てるのがウチの強みでもあるので、自分も入るんだぞというところを見せたい」と彼女は言う。

今回のラトビア戦は来月22日から開催されるワールドカップで優勝できるかどうかの試金石ともなり得る。久しぶりの実戦となる渡嘉敷にとってはスタイルの確認が一番の目的となるが、3ポイントシュートを1本以上成功させるなど、先を見据えた結果も出したいところだ。