ルカ・ドンチッチ

NBAキャリアで40得点超えはこれまで17回、今回が初の50得点超え

現地2月10日のマーベリックスvsクリッパーズは、ルカ・ドンチッチの独り舞台となった。第1クォーターだけでフィールドゴール13本中10本成功、特に鋭く小さなステップバックから放つ3ポイントシュートが10本中7本決まり、28得点をマーク。このステップバックに対応しようとディフェンスが力強く踏み込めば、その裏を突いてアタックし、インサイド陣のカバーをあざ笑うかのようなフローターを沈めるのだから手に負えない。

第1クォーターで7本目の3ポイントシュートを決めると、ホームのマブスファンは総立ちに。ドンチッチは満面の笑みでこれに応えた。「自分でも最高の調子だと思ったけど、28得点も取ったとは気づいていなかった。このペースをできるだけ維持しようと思った」とドンチッチは言う。ヘッドコーチのジェイソン・キッドは「見ていて楽しかったね」とうれしそうだ。「私の仕事は、ルカの邪魔をしないことだけだった(笑)」

第1クォーターはフル出場したドンチッチは、第2クォーターは半分ほどしかプレーせず4得点。それでも後半には再びギアを上げ、最終的にはキャリアハイの51得点を挙げた。一人の選手があまりに多くの得点を稼ぎだすと、オフェンスのバランスは決して良くなく、結果としてチームが負けることもしばしば起こる。クリッパーズの指揮官タロン・ルーが「ほぼすべてがドンチッチだった」とマブスのオフェンスを表現した。

ドンチッチは6アシストと同時に7ターンオーバーを記録しており、パスは冴えなかった。7試合続いていた2桁アシストもここで途絶えた。それでも、試合を通じてフィールドゴール26本中17本成功のドンチッチが、クリッパーズを押し切った。彼はNBAキャリアで40点超えを17回経験しているが、50得点超えは初めて。それまでのキャリアハイだった46得点を更新した。「試合中はすごいエネルギーを感じていた」とドンチッチは笑う。「だから今は、疲れ切っているよ」

この日のトレードデッドラインで、マブスはクリスタプス・ポルジンギスを放出。トレードでやって来る選手が合流していなかった。それでもチームはポルジンギス抜きで戦うことに慣れており、支障はなかった。ドンチッチは長くコンビを組み、不仲が噂されたこともあるポルジンギスについて「結局は上手くいかなかったけど、僕らは偉大なものを構築しようとしていた。彼にとってベストな結果になることを願うよ」とコメントしている。