京都戦では最終クォーターで圧倒的な強さを見せて逆転勝利
琉球ゴールデンキングスは12月15日の水曜ナイトゲームで京都ハンナリーズと対戦した。
桶谷大ヘッドコーチが「順位を見てしまうと、なんでこういう点差になってしまうのかとか、苦しい試合をしていると思われるかもしれませんが、これがバスケットだと思います」と試合後に振り返ったように、西地区首位の琉球が、同地区最下位の京都に多くの時間帯でリードを許す展開となった。
それでも、琉球は第3クォーターの中盤からドウェイン・エバンス、アレン・ダーラム、小寺ハミルトンゲイリーによる機動力に長けた『ビッグ3』を中心に、ディフェンスからの走るバスケットで主導権を握り、80-67での逆転勝利を収めた。
ハードなディフェンスは、指揮官が代わってもずっと変わらない琉球の武器だ。そこに加えて、今シーズンはトランジションからの速いバスケットで試合を圧倒する場面が増えている。
並里成は司令塔として『ビッグ3』を上手く生かし、7得点5アシスト2スティールを記録した。並里自身も「今シーズンのキングスの一番の強みはそこだと思う」と、スピード面での手応えを語る。「シンプルに守備を頑張って走る。流れの中でビッグマンが絡んだり、ビッグマンがボールをアウトサイドにキックしたりする流れが、僕たちがリズムに乗れるバスケットなので、そこは極めて強調していきたいです」
この試合ではエバンス、ダーラム、小寺の3人が上手く機能したが、ゲームメークを行う司令塔としては「まだまだ難しい」と言う。「普段4番をしていた選手が3番で入っているので、彼ら自身も難しいと思います。なので、ガードの僕だったり、周りの選手がやりたいことをはっきりと伝えてやっていけたらと思います」
「大崩れしない印象が今はあります」
琉球は現在16勝3敗で、リーグ単独首位をキープしている。並里に好調の要因を問うと「個の力がすごく強いんですけど」としつつ、チームとしてのあるべき姿が見えていることを挙げた。
「やっぱり上手くいかない時に自分たちが戻るべき場所がちゃんとあるので、大崩れしない印象が今はあります。そこが勝ちに繋がっているのかなと思います」
並里が言う『戻るべき場所』というのは、琉球のチームルールであったり、ベースとなる部分だ。ただ、それも『信頼』があるからこそ成り立つもの。並里は言う。「シーズンの最初から桶谷ヘッドコーチが作ってきた自分たちが戻るべきバスケットボールがあるので、上手くいかなかった時に、みんなでそこに戻ってしっかりリズムの中でシュートを打つ。そして、ディフェンスを固くやること意識する。そうすると自分たちに流れが来た時に、一気に持っていく力はあるので、そこで持っていけている感じがします」
揺るがない基盤があるからこそ、たとえビハインドを背負っていても焦ることなく自分たちのバスケットを展開できる。その結果がリーグトップの成績として表れている。まだまだ長いシーズン、琉球がここからどんな進化を遂げていくのか楽しみだ。
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