指揮官ナースも高評価「自分でシュートを生み出している」
ラプターズの渡邊雄太が、現地12月13日にホームで行われたキングス戦でベンチから12得点10リバウンドを記録してNBAキャリア初のダブル・ダブルを達成し、124-101での勝利に貢献した
渡邊が目覚ましい働きを見せたのは第1クォーター途中に投入されてからクォーターをまたいで下がるまでの8分半。安定感のあるディフェンスから、ボール奪取に成功すると素早く攻めへと転じ、ラプターズの攻守を活気づけた。最も決まりやすいとされるコーナースリーの確率が上がらないのが課題だったが、この試合では最初の得点をそのコーナースリーで挙げ、その直後には自らの動き出しでパスを呼び込み、相手を引き付けてスコッティ・バーンズのイージーダンクをアシスト。さらには2人のディフェンスに挟み込まれながらも迷わずトップスピードのままシュートをねじ込むなど、アグレッシブな姿勢が光った。
投入されたときは16-12だったスコアは、8分半後には41-29に。ラプターズが試合を優位に運ぶ大きなきっかけを作った。その後も好プレーを連発し、終わってみれば、25分間の出場で4本中2本の3ポイントシュートを含むフィールドゴール8本中5本を成功させ、リバウンドもNBAで自己最多を記録(ディフェンシブリバウンド9本も自己最多)している。
試合後「正直に言って、自分をとても誇らしく思っています」と語った渡部は「試合終盤は疲れていました。でも、そうあるべきです。コートに立つたびにハードワークを心がけていますし、チームにエネルギーをもたらそうとしているので、疲れていて当然ですね」と続けた。
指揮官のニック・ナースは、試合後の会見で渡邊のキャリア初ダブル・ダブルについて聞かれると「ユウタはダブル・ダブルだったか。これからロッカールームに戻ったら、ユウタの好きな音楽を大音量でかけてあげよう」と笑った。
ナースは、試合を通してオフェンスで積極性を見せた渡邊の姿勢も高く評価し、次のようにコメントしている。
「ユウタは素晴らしかったし、今日のようにオフェンス時に積極性を出すのはとても良い。リバウンドも奪い、ハッスルプレーを続けてくれたが、特にオフェンス時の積極性が素晴らしかった。ストレッチスリー、ドライブ、トランジション、ステップバック、何度かリムにアタックしたのも良かった。前の試合でフィールドゴール5本中1本だったが、どのシュートも素晴らしかったので、今朝は打ち続けるように伝えた。『君の良い動き、スペーシングがあってこそで、自分で生み出しているシュートなんだぞ』とも伝えた。彼は毎試合で6本はシュートを打つチャンスがある。それを今日の試合で生かした。自信を持ってプレーしているのは素晴らしい」