「マークしていた選手ではないところで3ポイントシュートをやられた」
宇都宮ブレックスと千葉ジェッツを立て続けに撃破したレバンガ北海道は、11月13日に敵地で秋田ノーザンハピネッツと対戦した。
佐古賢一ヘッドコーチが「第1クォーターは良いゲームの入りになりましたが、第2、第3クォーターは秋田さんに3ポイントシュートで流れを持っていかれてしまいました」と振り返ったように、高さのアドバンテージを生かしてリバウンドを制して得点へと繋げていくと、コーナーから葛原大智が3ポイントシュートを沈め、7-0のランで試合をスタートさせた。
しかし、ケガで欠場が続き9試合ぶりの出場となった秋田のビッグマン、コルトン・アイバーソンがベンチから出てきたのを機に流れが変わる。これまでは簡単に取れていたリバウンドも、212cmのアイバーソンがいると思うようにいかない。また、同じくベンチから出場した田口成浩に連続8得点を許してしまい、この後は拮抗した戦いに。26-26で迎えた第2クォーターのオフィシャルタイムアウト明け。佐古コーチが冒頭で語ったように、秋田のジョーダン・グリンに3連続3ポイントシュートを許して突き放された。
前半は外国籍選手の得点が伸び悩んだ北海道だったが、葛原や中野司がコーナー3ポイントシュートを確率良く沈めて逃げる秋田に食らい付いた。特に中野は前半で放った3本すべての3ポイントシュートを含む、フィールドゴール4本すべて成功の11得点を挙げてオフェンスを牽引した。
36-41で迎えた後半。佐古コーチが「我々がマークしていた選手ではないところで3ポイントシュートをやられてしまいました。グリン選手はケアしていましたが、そこが選手の焦りに繋がった」と言うように、秋田の長谷川暢に4連続3ポイントシュートを許し、一気に2桁のビハインドを背負うこととなった。また、秋田のプレッシャーディフェンスの前にボールが繋がらず、ミスをしては相手に得点を決められる悪循環に陥った。
49-66と17点ビハインドで迎えた最終クォーター。このクォーターは北海道の持ち味である『あきらめない姿勢』が見られた。橋本竜馬がボールプッシュして速いバスケットを作り出すことで、ショーン・ロングへのパスが通るようになり、ロングはこのクォーターだけで14得点を固めた。最大19点のビハインドから残り5秒には75-77と2点差にまで詰めたが、あと一歩届かず最終スコア75-79で敗れた。
「チームとして我慢する時間帯を徹底していかなければいけない」
敗れたものの佐古コーチは「第4クォーターは選手たちがカムバックしてくれたので、明日に繋がるゲームになりました」と手応えを得ている。その一方で、「バスケットは5人でボールを繋ぐ競技なので、ボールを受ける場所が大切です。それが第2、第3クォーターは秋田さんの強いプレッシャーディフェンスに煽られて、高い位置でボールをさばく場面がありました」とし、こう続けた。
「相手のプレッシャーディフェンスによって高いところに追い上げられていたことに、選手がもう少し気が付かないといけない。プレッシャーに負けて高い位置でプレーし続けた時間帯がもったいなかったです」
北海道はこの試合を含めて、開幕から1桁の点差で敗れているゲームが8敗のうち5試合となっている。この試合でも終盤の追い上げは素晴らしかったが、勝ち切るにはあと一歩が届かなかった。
中野はその要因を「僕たちが我慢できなかった」と振り返った。「今日は秋田さんが良い時間帯の時に、僕たちがミスをしてしまって点差が開いてしまいました。そこから巻き返すために全力でやらなければいけなかったけど、そこを巻き返すだけの時間が足りませんでした。いろいろとありますが、競った試合に持っていかなければいけないところで、僕たちが我慢しきれなかったです。チームとして我慢する時間帯を徹底していかなければいけません」
連勝を2でストップさせてしまったものの、秋田の前田顕蔵ヘッドコーチが「北海道さんは2日目がすごく良いチームですし、何点開いても追いかけてきて、逆転してくるチーム」と警戒しているように、今日の第2戦で北海道がどんなゲームを展開するのか楽しみだ。
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