トレイ・ジョーンズ

文=丸山素行 写真=B.LEAGUE

力強いドライブ、3ポイントシュートで活躍

千葉ジェッツは新シーズンを迎えるにあたり、2人の新外国籍選手をロスターに加えた。そして、先週末に開催されたアーリーカップが、そのお披露目の場となった。

中でもインパクトが強かったのは、トレイ・マッキニージョーンズだ。198cmの3番タイプで、横浜ビー・コルセアーズとのデビュー戦では、力強くキレのあるドライブでゴールを量産し、4本放ったすべての3ポイントシュートを成功させ、ゲームハイの28得点を挙げた。また5アシスト2スティールを記録するなど、100点ゲームで快勝したチームの勝利に大きく貢献した。

「今はとても良い感じだけど、まだプレシーズン段階だし、個人的にもチーム的にも、まだまだ成長できるところはたくさんある」とジョーンズはまだ準備期間であることを強調した。

サンロッカーズ渋谷との3位決定戦でも、ゲームハイとなる18得点を挙げたジョーンズだが、本人は得点を取るバランス、体力面を改善していきたいと話した。

「2試合とも、確か前半は2点しか取れていなくて、後半で得点を重ねたんだ。前後半でバランス良くというか、もう少しコンスタントにやっていきたいと思っているよ。あとはもう少しコンディションを上げて、体力はもっとつけていかないといけないね」

トレイ・ジョーンズ

欠場した試合も「学べるところはたくさんあった」

千葉は準決勝の栃木ブレックスに敗れ、3位決定戦に回った。その栃木戦、ジョーンズはローテーションのため登録から外れた。ジョーンズが出場していれば違った結果になったのではないかと思わずにはいられないが、彼自身はチーム作りのためには必要だと理解を示す。

「負けず嫌いですし、もちろん選手の性としては勝ちたかったです。でもチームとしても伸びないといけないし、成長していかないといけない。一概に自分が出てれば勝てたとか、そういうことは言いたくない。ただ、昨日の試合は相手のやりたいことをやらせてしまった。それがチームの課題になったので、外から見て学べるところはたくさんあったよ」

スタッツが優れているだけでなく、華麗なステップやリバースショットで会場を沸かせたジョーンズだが、意外にも、海外リーグでの生活でホームシックになることがよくあったと明かす。それでも「チームメートは僕を歓迎してくれて、すぐ仲良くなった。今はホームシックもなってないし、これまで以上に気分は良いよ」と千葉の居心地の良さを早くも感じているようだ。

また近日中に家族が来日するということで、「家族が到着したらもっと活躍できるのでは?」と尋ねると、「その時には体力も上がっていると思う」と余裕の笑顔を見せた。ルール変更により、3番タイプの外国籍選手が増えるBリーグ3年目のシーズン。開幕を前にすでに高いポテンシャルを見せたジョーンズ、その本領発揮に期待したい。