デマー・デローザン

「周りにおもしろおかしく言わせておくわけにはいかない」

チーム再建を進めるブルズは今オフに、デマー・デローザン、ロンゾ・ボール、アレックス・カルーソと契約し、5年ぶりのプレーオフ進出を目指す体制を整えた。

それでも、ラスベガスのオッズメーカーなど巷から聞こえてくるのは、今シーズンも低迷期から脱せない、良くて勝率5割程度という意見ばかり。この状況にベテランのデローザンが反論した。

「僕はタンク(故意に試合に負けるよう仕向けて順位を落とし、ドラフト上位指名権を獲得する確率を上げようとする行為)するようなチームの一員でもあったし、年間50勝を記録して東カンファレンスの3位に躍進したチームの一員でもあった」と、ラプターズ時代に経験した浮き沈みについて語ったデローザンは、「いろいろと言われているのは耳に入っている」と続けた。

「ラスベガスのオッズがどうこうなんて考えたこともない。僕たちがどれほどの思いを持って練習しているかなんて、誰にも分からない。僕たちがどれほど勝ちたいと思っているのかも誰も知らない。周りの予想なんかより、自分たちがどういう姿勢で取り組むかの方が大事だ」

「周りにおもしろおかしく言わせておくわけにはいかない。過去がどうだったとしても、それを自分の将来に影響させてはいけない。真剣に取り組んで、目の前の試練に向き合わないといけない。ウチの選手、ウチのタレントレベルを考えれば、全員が次のチャレンジに向かう準備を整えている」

ベテランとして若い選手にアドバイスを送っているというデローザンは「誰だって、良い時も悪い時も経験する」と言う。「大事なのは、悪い時にどうやって対応するか。状況は厳しくなっていくものだから、一致団結して取り組まないといけない。そのために準備が必要なんだ」

今シーズンのブルズに関しては、プレーイン・トーナメント進出が現実的なラインとも言われている。新生ブルズには、この予想を良い意味で裏切ってもらいたい。