「この30年間のバスケットボール人生は、僕の夢を超えたものだった」
NBA屈指のシューターであるJJ・レディックが、現役引退を発表した。
レディックは現地9月21日の朝、自身のポットキャスト番組『Old Man and The Three』で、「7歳の少年だった僕は、デューク大でプレーすることを夢に見ていた」と語り、次のように引退を表明した。
「この30年間のバスケットボール人生は、僕の夢を超えたものだった。ユースリーグ、AAU(地区選抜チーム)、高校でのバスケット、デューク大での4年間、そしてNBAでの15年間を経て、僕はこれほどまでに愛したバスケットから引退するよ」
現在37歳のレディックは、2006年のドラフト全体11位指名でマジックに加入しNBAキャリアをスタートさせると、その後はバックス、クリッパーズ、セブンティシクサーズ、ペリカンズ、マーベリックスとキャリア15シーズンで6チームを渡り歩いた。
レギュラーシーズンは15シーズンで940試合に出場し、キャリア平均3ポイントシュート成功率は41.5%を記録。3ポイントシュート成功数は1950本でNBA史上15位の数字だ。キャリア1年目から13年連続でプレーオフに進出し、2009年にはマジックでNBAファイナルに進出を果たしている。
ベテランになってもそのシュート力は衰えなかったが、ケガの影響もあり、ペリカンズとマーベリックスでプレーした昨シーズンは44試合の出場に留まった。
彼は「いろいろなことがあって、難しい状況だった」と昨シーズンを振り返った。「ケガをしたこと、家族と離れていたこと、新型コロナウイルスの健康安全プロトコル。そして本当に自分が思うようなプレーができなかったんだ。昨シーズンは自分のスポーツ選手としての最後と向き合うための練習期間だったと思う」
レディックによると複数の球団から今シーズンの出場について問い合わせがあったそうだが、彼は引退を決意した。「今ははっきりしていて、その時が来たことを実感している。父親になる時がきたんだ。振り返って、休憩して、人生の次のステップに向けて準備をする時だ」
また、レディックは自身のInstagramでも「最初のチーム。最後のチーム。その間にあったすべてのことに感謝している。今日、僕は正式にバスケットボールの試合から引退する」とコメントしている。
「僕の旅とキャリアにかかわったすべての人に感謝する。バスケットボールを始めたのは30年前、家の裏庭で土や砂利、草が混ざったような場所だった。そのコートで僕の夢が生まれたんだ。現実は、僕の夢をはるかに超えるものだったよ。NBAでの15年間と、その間の素晴らしい人間関係や思い出に感謝している」