車いすバスケ男子日本代表

シュートタッチが終始好調だった藤本はゲームハイの21得点

東京パラリンピック、車いすバスケ男子日本代表は大会2戦目で韓国と対戦した。

鳥海連志のサイドチェンジからフリーとなった藤本怜央のミドルシュートで先制した日本。得点源の藤本は高確率でアウトサイドシュートを沈めていき、8連続得点を挙げる。

しかし、巧みな連携からシュートチャンスを作られてしまい、1ポゼッション差の展開が続いた。それでも、日本は秋田啓がオフェンスリバウンドからバスケット・カウントをもぎ取るビッグプレーが飛び出すと、秋田がさらにミドルシュートも沈め14-9とリードして第1クォーターを終えた。

第2クォーターに入っても、藤本の勢いが止まらない。ローポイントターがスクリーナーとなり、サイドチェンジから藤本に打たせる得意のフォーメーションが功を奏す。藤本の連続得点で流れに乗った日本は8-0と走り、開始2分で点差を2桁に乗せた。

ボールマンにプレッシャーをかけ、パスコースを先読みしてターンオーバーを誘うなど、ディフェンスも機能する。第2クォーター中盤には、香西宏昭が交代直後にミドルシュートを沈める勝負強さを見せた。

決まっていたシュートが落ち始め、連続失点する流れの悪い時間帯もあったが、素早いパスの受け渡しから川原凜が3点プレーとなるバスケット・カウントを獲得し、流れを完全には渡さない。終盤には守備範囲の広い鳥海のスティールから香西のワンマン速攻に繋げるトランジションバスケも飛び出し、31-21で前半を終えた。

藤本は3ポイントシュートにミドルシュート成功と後半に入ってもシュートタッチが全く落ちない。鳥海がブロックショットから自ら持ち込んでフィニッシュまで持っていき、豊島英がスティールからワンマン速攻に持ち込むなど攻守ともに機能した。

藤本を休ませている時間帯に1桁点差に戻される時間帯もあったが、途中出場の赤石竜我が2本のミドルシュートを確実に沈めて悪い流れを断ち切った。

最終クォーター残り6分、9点リードの場面で日本は先発の5人に戻した。しばらく守り合いが続いたが、この勝負どころで日本の連携プレーが際立った。鳥海のドライブから豊島が合わせてレイアップを決めれば、藤本のスキップパスから秋田が確実にミドルシュートを沈める。チームバスケットが機能し再びリードを2桁に乗せた日本はセーフティーリードを維持したまま時計を進め、最終スコア59-52で勝利した。

藤本は24分27秒のプレータイムで、14本中10本のフィールドゴールを成功させて21得点を挙げた。昨日のコロンビア戦でトリプル・ダブルを達成した鳥海は唯一人フル出場し、チームハイの10アシストを記録した。

これで予選2連勝の日本は、明日カナダと戦う。